☆★ 佐藤さん(自然回帰農法普及会)★☆

波動から見た有機農産物


 波動から見ると有機農産物の3分の2は人間の食えたものではない。
 慣行農法では95%は家畜も食えたものでもない。

 生き物にはエネルギーがあり、そのエネルギーによって波動が出ている。その波動を測ることで、その生き物の健康状態が分かる。健康状態の良いものを食することが人間にとっても、動物にとっても望ましいことである。アレルギーやアトピーで悩まれている人も波動を測定し、健康状態の良いものを選択して食べると劇的な回復が見られる。裏返して言うと、波動の良いものを食べなければ、いくら医者にかかっても治らないということである。

 いくつかある波動測定機のなかでMAXをスライドで説明されました。 具体的な数値を用いて説明されましたがここでは省きます。
 波動測定機を使って有機農産物を含めた食べ物の波動を測定することで分かったことは、有機農産物といえどもまともに食べられるものは3分の1しかないということです。このセミナーには有機農業を実践されている方がたくさんいらしゃいますが、波動からみると現在の有機農業で作られたものは取り立てて素晴しいとは言えません。しかし、慣行農法と比べると、波動の点では数値的に有機農業のほうが優れています。有機農法や慣行農法で作られた農産物の波動はそれを作る土地によっても大きく影響を受けます。波動の良い土地で作られるものは波動の良いものになります。現在の日本には波動の良い土地が少なく、これは高度経済成長に伴った、土地生産性や労働の集約性を狙った農薬や化学肥料の使用が原因で、日本の土地は波動を失ってしまったのです。
 人間として健康を維持していくためには、せめて水と米と塩は波動の良いものを取りたいものです。




☆★市丸さん(カスミ・エコロジー部マネージャー)★☆

流通から見た有機農産物


 現在、私どもで入手する有機野菜は極めて少ない状態であります。

有機農産物はスーパーマーケットの流通に乗りにくいものです。それは以下の点で説明できます。
 △美的な技術 ⇒虫食いは消費者が買わない
 △均質安定供給⇒昨日の人参と今日の人参では形や大きさが違う
 △コスト割高 ⇒労働にあった価格決定が難しい
 △供給不足  ⇒有機農業には高い技術を要するため供給力が乏しい
 有機農業の性質上、流通には向かない所が多々あるようです。しかしフォーカスすべきポイントははっきりしているので、将来的に流通に乗せることは可能であるといえます。現在カスミでは全店舗で有機野菜のコーナーを設けております。トマト、ニンジン、ジャガイモは最低限置くようになっております。「自然派野菜」という広告を出せるほどにもなりました。農家の方との契約で安定供給も推進しております。そして、「タスマニヤの自然に学ぶ」という、農業の担い手である農家に元気になってもらう目的で、タスマニヤ自然農業見学をする事業も進めております。

 有機農産物の量的拡大を目指し、命を支える食材を提供してくため、今後ますます努力をしていきます。



☆★海老沢さん(水戸食べ物の会)★☆

ユーザーから見た有機農産物

同化する農産物・ひと <味覚を育てる>

 およそ20年前に「水戸食べ物の会」を開き、有機農産物にこだわってきました。当時は『有機農産物の可能性』は全くないと言われてきました。いま振り返ってみると、可能性はあったということです。そして現在は可能性は多いにあるということです。
  ※同化する
 今日佐藤さんの持ってきた苺を食べて、気付いたのは大きい苺と小さい苺の味が全く違うと事です。苺は土のミネラルを同化します。そしてそれぞれ異なった風味を形成します。それが自然で、有機なのです。
 しかし現在の農作物は商品としての均質さが重要とされてきています。そして、有機農業は環境保全型農業に置き換えられています。有機という素晴しい言葉を理解できていないのです。有機農産物の同化された美味しさを味わう味覚を忘れたのでしょう。
 私たち消費者(ユーザー)はみな、有機の美味しさを分かる味覚を持っています。その美味しさが分かるということは自然に同化するということであり、また、生産者とも同化するということです。
 同化する。これがキーワードです。




☆★江口さん (筑波学生教職員生協) ★☆

生協から見た有機農産物

  泥つきの人参をみんなに知ってもらいたい

 泥つきの人参から学ぶことはたくさんあります。人参は畑からとれる事がわかり、太くて「根っこ」なんだと感じ、何よりそのおいしさにショックを受けました。今まで食べてきた
つやつやの人参とは全く違います。
 じゃあ、今まで食べてきたのはいったい何だったのだろう。

 こういう疑問を多くの学生に持ってもらい、何らかの影響を与えることが、生協の役割です。
 有機農産物は有機農業への入り口であります。その入り口を生協は提供していきます。



☆★橘さん (筑波大学応用生物学系)★☆

環境という視点から見た有機農産物

 昨年度開設した「有機農業論」は見事に失敗でした。受講生の関心は有機農業と近代農業の長所をミックスした農業を見い出すことで、生産性があり、経済性もあり、かつ有機的である農業を求めていました。環境保全型農業とはまさしくこの事で、いいとこ取りをしようということですが、それはできないのです。今必要なのは、思考の枠組みを変えることです。そのことを講義で伝えようとしたのですが、失敗しました。

 環境という視点から有機農産物を考える 現在あらゆる学問は環境ということへの配慮なしには成り立たなくなっています。我々人間が生存している環境ということ抜きに、どんな生産もどんな生活もできないのです。農業も同様で、これまでのように農薬や化学肥料を多用した環境破壊型農業は通用しません。しかし有機農業なら問題が全て解決するほど単純ではないのです。
 日本の畜産業から出てくる牛フン、豚フン、鶏フンのもとである飼料はほとんどが外国から輸入されたもので、そこにはポストハーベスト農薬がたっぷり混入しています。しかも、現在の日本の畜産も薬づけですから、いくら無農薬、無化学肥料でつくられた有機農産物でございますと言っても、堆肥の中に薬品が多量に入っていたのでは何にもならない訳です。

 そこには日本の農業の根本的な転換が必要で、それが現実のものとなるには、経済至上主義にがんじがらめになっている我々の思考の枠組みの転換が必要です。
 人間の大脳が発達しているのは危機を予見するためにあります。知人や家族が次々と倒れていき初めて気付くのではなく、他の人の痛みを見て、自分の痛みとする想像的苦痛を持つことにより、危機に直面する前に有機農業に転換することは、我々の大脳が本来の働きをすれば十分に可能なのです。




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