人に聞けない飛行技術
基礎中の基礎まにゅある
取り敢えず、高等で複雑なアクロ以前の【基本技術】についてはこちらで特集しました。
でも私も初心者に毛が生えた程度なんで、是非「より正しい知識」をお持ちの方の訂正をお待ちしております。
赤い文字は、YSFS2000ではそのように操作するためのキー配置です。
【画像紹介】のあるものは、クリックすると参考画像が見られます。
のあるものは、ダウンロードして解凍後にYSFS2000で開くとリプレイが見られます。
Load Flightから解凍して出来たファイル名を選択して下さい。
※ なお、ここに収録した全リプレイは、機体改造セットで性能が変わっていない
『民間機』か『アクロバット機』で行なっています。
前提知識
離陸/離艦
着陸/着艦
旋回/巡航
失速(stall)/失速回復
アクロバット飛行
格闘戦
対地攻撃
小技紹介
前提知識
- YSFS2000では、飛行に必要な最低限の計器表示を行なってる⇒【画像紹介】
- 方向計は360度÷10表示、高度計はft(フィート)表示、速度計はkt(ノット)表示。
- AAMは敵機(敵航空機)を、AGMは地上施設を攻撃するミサイル。BOMは爆弾。GUNは機銃。
- 飛行機は重力に逆らう揚力(上向きの力)を翼で発生させて飛んでいる。だから速度低下が致命的。
- 沢山ついた小さな翼で、場所ごとに揚力を制御することで、姿勢を変える事で飛んでいる。
- というわけで、飛行機はロール(機体を旋回)・ピッチ(機首を上下移動)・ヨー(機首を左右移動)で制御。⇒【画像紹介】
- ロールは主翼につけられたエルロンで、ピッチは水平尾翼のラダーで、ヨーは垂直尾翼の方向舵で行なう。
画面左下の計器表示の意味⇒【画像紹介】
- トリムとはピッチの変形で、操縦桿をいじらなくてもピッチをコントロールできる。省力化装置。
- フラップは揚力を上げるために用いる。そのかわり空気抵抗が増え、スピードが上がらない。
- 車輪は着地時に出す。そのかわり空気抵抗が増え、スピードが上がらない(実機だと破損したりする)。
- エアブレーキは、空気抵抗を思いっきり上げる事で機体を空中減速させる装置。空中地上の両方で効く。
- 車輪ブレーキは、車輪にブレーキをかけるだけのこと。着陸中しか効かない。
離陸/離艦
- エンジン出力を全開(Q)にする。A/B(=アフターバーナー)付きの機体なら、それも点火(Tab)する。
- 速度が100(程度)を越えたら、フラップを下げ(F)揚力を稼ぐ。
- 速度が150(程度)を越えたら、ゆっくり操縦桿を引き(マウス下げ)機首を8度くらいまで上げる。
急激な機首上げによる機体後ろの地面への衝突=しりもち事故に注意!
- 離陸したらフラップを引き上げ(F)、車輪を格納する(G)。そのまま機体が安定するまで加速/上昇する。
- 最短時間で最大の上昇をする離陸形式と、高度と速度のバランスが最も優れた離陸形式とがある……らしい。
最短時間で最大上昇したければエンジン出力最大にし、その速度が落ちない限界まで仰角を上げればOK。
速度も高度もバランスよく上げる方法は、機種ごとに方法が異なるので何とも言えないデス。
- 空母からの離艦は……
1、ブレーキをかけ(B)、フラップを出し(F)、出力最大(Q,Tab)にしておく。
2、ブレーキを外して(B)まず離陸後、直ちに車輪を引き上げ(G)、機首を上げて(マウス下げ)最大上昇。
離艦前から機首を上げていても良いけど、しりもち事故を防げるラインを見極めていないと死に直結。
- B-2スピリッツでの離陸が最難関と思う(私見ですが)
- 管理人の記録です(B-2で離陸)。もう少し機首上げしてもいい機体なのかも。
- 管理人の記録です(concordeで離艦)。機体が離艦後バンバン沈み、ギリギリで立て直して墜落せずに済む。なんか圧巻かも。
着陸/着艦
- ILSシステムを起動する(I)。
- 目標の空港が見えたら、その空港へ進入する為の角度=【LOC】横に表示されてる数字を確認する。
- その角度と機体の向き(HUD上方の数字×10)を合わせながら飛ぶと、自然にILSマーカーに乗れる。
- GS(グライドスロープ)やLOC(ローカライザー)に機体を合わせ、同時に減速開始。
GSやLOCが解らない人は⇒【画像紹介】
- エンジン出力を下げ(A)、フラップを降ろし(F)、車輪を出す(G)。
- 横風には機体をナナメに傾けて飛ぶ(マウス左右)か、ヨー(Z,X,C)を使って横滑りを打ち消す。
- 対気速度が170(程度)になったら出力を少し上げ(Q)、スピードがそれ以上落ちないようにする。
- 『機首は動かさず、スピードの調節で機体の上下を操作する』。難しい感覚なんだよね(涙) 概念図は⇒【画像紹介】
- 対気速度150(程度)でILS標識に誘導されつつ、滑走路の停止点を目標に着地する。
- 降りたら直ぐエンジンを停止させ(A)ホイールブレーキとエアブレーキを使う(B)。
管理人は更にフレアー(着地後の軽い機首上げ)を多用してます。
- 更に滑走路の中央線を目処に、ステアリング(Z,X,C)を操作。→停止。ああ忙しかった……(大涙)
- C-130ハーキュリーズか、SR-71ブラックバードでの着陸が最難関<管理人の私見ですが。
- 空母への着艦は、普通の着陸態勢を取った後……
1、失速直前にまでスピードを落とし、既にブレーキを展開(B)させ、出力増加(Q)で失速抑止する。
2、空母に入ってすぐの黒い四角のゾーンを狙って、やや強引に着地。すぐに出力オフ(A)。
3、機体が急減速していれば、アレスターフックが自動的に稼動して機体を停止させているので、放置。
もしも失敗して全然減速が足りないと判断したら、ただちに出力最大(Q,Tab)にして離艦&やり直し。
難易度がカナリ高い……。
- 管理人の記録です(B-777で着陸)。ILSに乗るまでの飛行では、リプレイ短縮の為に機体にやや無理させてる(汗)
- 管理人の記録です(F-14で着艦)。やや汚いかも?
- 管理人の記録です(B-777で着艦)。現実にコレをやったら、空母も旅客機もメチャクチャに(死) 第一アレスターフック持ってない筈じゃん。
- 管理人の記録です(重量級10機種で離陸)。デカいのが着陸を繰り返します。なんかF/A18が妙な処へ着陸したりアクロしたり。
他のと違い、ユーティリティを用いて圧縮後、通常圧縮しています。322k程度。
旋回
/巡航
- ロールを打ち(マウス左右)、機首を引く(マウス下げ)と旋回になる。「ナナメを向いた上昇」と思えば判り易い。
キッチリ廻るなら、ロール傾け(マウス左右)+ピッチ上昇(マウス下げ)+ヨー調節(Z,X,C)+出力上昇(Q)とこれほど忙しいモノはないんだけど(汗)
- 高度3万ftくらいを飛ぶと、空気抵抗が少なく加速が良くなり、燃費も最高になる。
高度4万以上になると空気が薄くなり過ぎ、抵抗も減る一方エンジン供給空気も減るので、減速してしまう。
- たまにエンジンを切ってみて滞空するのもヨイかと。取り敢えず実在機と違って操縦系は死なないし。
失速
(stall)/失速回復
- 大仰角を取ったり、速度を失った場合に失速=操縦不能になる。原理はリンク先の別サイトで……。
仰角は⇒【画像紹介】
- 仰角を取りすぎたために起こった失速は、仰角を戻すことで回復できる。
- 速度を失って起こった失速は、エンジン出力を上げて対処できる。地面が接近して怖くても加速。
管理人リプレイでは、B-747を減速失速させた後回復させています。なんか当り前チックでスイマセン(汗)
- 絶対回復できない「フラットスピン」は、幸いにもYSFS2000では起きません(笑)あ、墜落時になるか。
アクロバット飛行
- 格闘戦で必死に飛んでれば自然にアクロしてる場合が多いが、敢えて分類するならこんな飛び方がある。
- インメルマンターン。機首を引いて、逆向きになったらロールを半分打つだけ。
高高度で自機を通り過ぎてゆく目標を追撃する際などに。速度がないと途中で失速する。
- スプリットS。最初にロールして逆を向いて、普通に機首を引けば終わり。
エンジンパワーのない機体で逆向きになりたい時に。充分な高度が無いと地面にキス。
管理人リプレイでは、離陸して最初にするのがインメルマンターン、次のがスプリットSです。
- バレルロール。機体をロールさせながら機首を引き上げれば、『樽の内側を回る』ようなこの旋回になる。
機銃を避ける時や着陸寸前での速度を強制的に落とす際に使える。地面すれすれでやると怖い。
管理人リプレイでは、様々な曲率でのバレルロールを行なっています。汚いかも(涙)
- (ロー/ハイ)スピードヨーヨー。旋回の時に上昇や下降を混ぜて飛ぶ方法。
下降すれば加速して失速を避けられ、上昇すれば減速して小回りが利くようになる。
管理人リプレイでは、1周目は普通の旋回、2周目がハイスピード、3周目は(ロースピード)ヨーヨーです。
- コブラ。水平低速飛行から速度がゼロになる覚悟で機首上げ、機首が上を向いた時点でエンジン出力を調節。
反則的に強烈なブレーキが欲しい時に。見破られたらただの射的(涙)の他、出力が機体重量を超えた機体でのみ可能。
初めからトリム(↑↓キー)を限界まで上昇側に設定し(ラダーは下降側にして水平飛行バランスをとる)、いきなり操縦桿を引く。
管理人リプレイでは、機体重量を下げる為にいろいろ捨てた後で実演。難しいんで「半端コブラ」が1回混じってます(汗)スモーク出すためにSu-27じゃなくF/A-18で飛んでるし。
- シャンデル(ナナメに降りてゆく)・ウイングオーバー(ナナメ上に上がり続ける)など飛行姿勢への命名は他にも沢山。
- 要約;高度を上げれば速度が潰せ、高度を下げれば速度を稼げる。急な機動(Gの高くかかる運動)をすれば速度は落ちる。
- 戦闘中は生き残れればそれで良い訳なので、飛び方にはあまり拘らない方がいいかも。やはり『見せ技』。
格闘戦
- 素早く機首を敵に向け自分の照準に収めてしまえば、勝ったも同然。たとえ敵の後ろを取れなくとも!
なるべく長く照準を合わせ続けられた方が有利=後ろはベストではあるが、今は機銃もミサイルも破壊力が高く後ろを取る『必要』があるとまではいかない+エンジンが強力で旋回性能も高いので後ろを取るのは難し過ぎる。
『後ろを取る』のは、機銃戦を選択し、残弾数が少なく、自機の方が敵機より機動性の高い機体だった場合だけで充分。
- ミサイルは照準に敵機をある程度は長く入れていられそう=ちゃんと誘導できそうだと予測したら即撃ち。
二発目を敵機が回避し始めた辺りでそっと忍ばせると確実(敵機が機動では殆んど逃げられなくなる難問に陥る)。
当たりそうな弾を撃ったら直ぐに次の敵機にかかる。撃墜確認などはレーダー(3キー)で充分。
- 逆にミサイルを撃たれてしまったら、神の御名を称えながら(涙)ミサイル誘導枠の最も抜けやすい方向へ逃げる。増速のためになるべく低空の方向をとる。SAMよりはまだかなり避けやすいと思う。
ミサイル誘導枠については⇒【画像紹介】(ここだけは文章もついてます)
- 機銃は、誘導ジャイロを敵と重ねたら何処からでも撃てばいい。前からでも横からでも。当たれば落とせる。
- 逆に相手から機銃が来たら、バレルロール+減速による相手のオーバーシュート狙いが思いのほか良く効く。
- 秘儀=『敵を頭上に持ってくるよう操縦し、失速しない限界を見極めて操縦桿を引き続ける』
+『敵より前なら動ける最小の速度で、敵より後ろなら敵の速度に合わせる』。
重力にさえ勝てれば敵にはコレで勝てる。つまりこういうこと⇒【画像紹介】
- というわけで旋回性を上げる為、空戦だけしかない場合は爆弾やAGMは開戦と同時に投棄(無駄撃ち)。
素早く旋回できる+ミサイルが来ても避けられる最小速度を保ち(ギア(G)やフラップ(F)をもブレーキ補助に使う!)、全力旋回。
操縦桿を目一杯引くだけでは失速限界に至らない機体なら、トリム(↑↓キー)さえも用いると強力に旋回できる。
それでも旋回できそうになければ、持っているAAMも限界まで捨ててしまう(2発だけ残すとか)。
- それでもなお旋回力で敵機に劣るなら、そのままでは負けるので地形を味方につけた強引な闘い方を挑む。
超低空飛行をした場合、敵機も自機も「敵回避」+「地面&障害物回避」に追われるので、スキが生みやすくなる。
超低空を超低速で飛ぶと敵機は機銃を当てづらくなる。COM機なら弾を撃ち尽くす他、たまに墜ちる。
細かな地形を縫うように飛べるなら、低機動の機体でも反撃のきっかけになる。COM機は確実に死ぬ。
管理人リプレイでは、超低空に張り付いた自機(F-16)を目の前に困惑するCOM(F/A-18、Lethal)が見られます(笑)。
- 多対一では敵機の的確な選別が必要。複数いる敵は最後尾の端から叩く、常に全ての敵位置を予測する等。
- 管理人の記録です(F-4EJでF-22・Lethalレベル・ミサイル許容、を機銃で撃墜)。旋回速度が如何に重要かって感じで。
対地攻撃
- AGMがあれば、低空を維持してミサイルを撃たせず機銃を避けながらAGMを撃てばいいだけ。
- BOMがあれば、レーダーを起動(3キー)し、爆弾の落下予想地点を目処にBOMを落とせばOK。「爆風」には充分に注意!
- GUNしかない時は、目標地上物から見た俯角で10度以下の超低空を維持し、射撃して仕留める。
ハズしたら目標の左右どちらかに機体を向け、低空を絶対に維持し回避。間違っても目標上空を飛ばない!
でも間違っても長時間敵に機体の大きな部分を見せない=旋回は瞬時&確実に!
攻撃範囲の概念図は画像へ⇒【画像紹介】
- それでも不意にAAA(対空機関砲)に晒された際は、機体の翼を機銃の飛ぶ向きに対して平行にすれば、機体を機銃に晒す面積が少なくなる→当たりにくくなる。攻撃範囲の概念図は画像へ⇒【画像紹介】
特に改造していなければ、AAAの攻撃範囲は俯角10度以上、距離3000m=9843ftと決まってる。
- それでも不意にSAM(地対空ミサイル)に撃たれたら……激しく旋回して祈り続けるしかないよね(遠い目)
撃たせない=攻撃範囲に入らないことが唯一最大の対策。攻撃範囲の概念図は画像へ⇒【画像紹介】
特に改造していなければ、SAMの攻撃範囲は俯角30度以上、距離15000m=49213ftと決まってる。
- 管理人リプレイでは、最初にSAMをAGMで黙らせた後AAAを機銃で撃ってます。AAAを撃ちもらした時の方が、まだ生き残りやすいんで……。
- 管理人の爆撃リプレイです。離陸中の輸送機のいる滑走路を粉微塵にしています……
小技紹介
- AGMの飛行速度は最終的に660/ktに達する。(自機がこれより早ければ減速され、遅ければ加速される)
- AAMとSAMの飛行速度は最終的に1980/ktに達する。ということは、この速度以上なら後ろからのミサイルが当たらない。
- GUNの飛行速度は3200/kt近辺。この速度だと機銃が自機より前に飛んでいかない(自機には当たらないけどね…)。
- 空気抵抗のある最高高度=舵とエンジン出力の効く限界高度=大気圏は、110000ft近辺。これを越えると航空機はただの金属になる(ロケットエンジンではないので、エンジン出力さえ反映しない。重力しか効かない)。
- 空気抵抗が最も少ないので加速しやすい&希薄な空気でエンジン出力が低下するバランスがとれた高度=最高速度が出せる高度は、35000ft近辺。
- 『s』キーで、可変翼なら翼を変形させることが出来る。低速なら揚力も落ちるんで意味ないけど(汗