リベンジ・北海道紀行―1―


二年ぶり、二度目の北海道ツーリングを決行する予定でしたが、出発当日にバイクのナンバープレートの盗難に遭いまして、新しいナンバープレートを当日に再発行してもらうため、同居人の全面協力を得て警察やら市役所やらを駆けずり回ったもののタイムアウト。まぁ、バイク本体が無事だったのが不幸中の幸いでもありまして、北海道ツーリングの予定を急遽変更して北海道ドライブとしました。車は愛車スバルビストロで深緑色。お気に入りの車でもあり、でも中免を取ってからというものは長距離走行からとんとご無沙汰だったりしたので、たまにはいいかと気分を切り替え、フェリーが出航する舞鶴港を目指すことに。

近畿道から中国自動車道を経て舞鶴道を走りますが、舞鶴道への分岐を過ぎた辺りでさっきまでの快晴が嘘のように曇りだし、トンネルを抜けた途端にバケツをひっくり返したようなどしゃ降りでびっくり。でも車なので平気っつーか、雨具の心配をしないでいいのが気分的にムッチャ楽(笑)。いや、ホンマに。なるほど、バイクから四つ輪に乗り換える人が多いのも頷けます。

そして無事に舞鶴港に到着。実は走行時間はバイクのほうが余計にかかります。ええ、司書はかなり臆病でバイクの運転が下手くそなので、どうしても慎重に走る傾向がありますんで、コーナーでバイクほどスピードダウンしなくていい自動車のほうが早いわけです。舞鶴港のフェリーターミナルで乗船券の予約を搭載車輌をバイクから軽自動車へ変更。その後、同居人と北海道初日に温泉で一緒に遊ぶ予定のミツグさんに電話で現状報告をして、ターミナルビル内の待合いスペースで暇つぶし。しばらくすると迷彩服の上下を着込んだお兄さん達がやってきて、北海道まで行ってサバイバルゲームかよ、こいつらとか思ってたら、失礼しました。ホンマもんの自営隊員の面々ではありませんか。赤十字の入った白い腕章をつけている人がちらほら見えることから、どうやら整備や補給、衛生などを担当する後方支援担当の一団かと推察しつつ、若い面々は携帯メールに興じてたり茶パツやったりして、売店で買った雑誌を一緒に読んでたりして微笑ましかったり。

午後9時45分。乗船に備えて車を乗船待機駐車場まで移動させると、ガンプゲートと呼ばれている車輌甲板と地上をつなぐ橋というか道というか、そんなもんを挟んだ向かい側の駐車スペースに自衛隊の車輌が待機しているのを発見。物資(たまに荷台に人を乗せていることもある)輸送用大型トラックが十数台、ジープが5台、水を搭載した中型のタンク車、工作機材を積んでいると思われる特殊運搬車輌など、合わせて二十数台の車輌があり、午後10時から乗船を始めるという。常日頃から訓練された人達による乗船風景はさぞや見事だろうと見物してみましたが、トレーラーの後ろ部分だけを船内に運ぶ牽引車のほうがカッコよかったり(笑)。あれ、結構なスピードでガンプゲートを通過するので、間近で見ると結構な迫力があります。

そうこうしてる間に一般車輌の乗船が始まりました。一般車輌は30台くらいで、バイクは8台。これはかなり空いてます。車輌誘導のおじさんに尋ねたところ、観光シーズンに少し早いこともあって、この時期の乗船率は平均して70%ほどだとか。

そうそう、ライダーの中に一人、ゲームの『幻想水滸伝』のビクトールに、顔以外はそっくりな人がいました(笑)。ノースリーブのシャツからニョッキリと出た立派な二の腕とか、ボサボサの頭とか、やたらに良いガタイとか、妙にイメージが被ってしまって密かに『熊』と呼んでました。船内で見かけなかったので、きっと寝こけていたんでしょう。その他、タイ・ホーによく似たトラックドライバーとかもいて、ある意味では目の保養になりました。

船内では本を読んでいたこともあり、また女性ライダーがいなかったこともあり、特に親しくなった人はおりませんでした。


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