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2003年06月11日(水) 00時00分

「ノンアルコールビール」はお酒です 飲んで運転なら厳重注意の対象 東京新聞

 ビールメーカー大手各社が相次いで発売したノンアルコールビールの売れ行きが伸びている。酒税法上の酒類には当たらないため、未成年者も飲用できるが、実際にはアルコール分が含まれている。このため、ドライバーに影響が出る疑いがあると警察庁は懸念し、消費者団体などは「ノンアルコール」の名称を変えるように訴えている。

 キリンビールは昨年、輸入ノンアルコールビールを二十二万ケース出荷したが、今年は国内生産品と合わせて六十万ケース以上を出荷する予定。サントリーは百万ケース、サッポロビールは五十万ケース、アサヒビールは十万ケースをそれぞれ目標としている。

 ノンアルコールビールはアルコール分が1%に満たないため、酒税法での酒類に当たらない。ノンアルコールビールはアルコール分が0・5%程度。

 国内産のノンアルコールビールの缶には「自動車の運転やお子様の飲用にはご注意」などと記されている。

 アルコールに詳しい国立療養所久里浜病院(神奈川県横須賀市)の丸山勝也院長は「ビールのアルコール分は5%ほど。ノンアルコールビールを十倍の量飲めば、血中アルコール濃度は計算上、同じになる」と指摘する。

 ビール大瓶一本程度を飲めば、道交法違反の酒気帯びの値に達することが多いとされるが、丸山院長の実験では、酒の弱い人は缶一本を飲んだだけでこの値に達したケースがあった。丸山院長は「肝臓が十分に発達していない子どもの場合、大人よりも反応が強く出る」と未成年者への影響も懸念する。

 警察庁は「飲んで運転すれば、取り締まりの対象にならなくても厳重注意の対象になる」といい、未成年者の飲用についても「大量に飲めば酒類と同じ影響を及ぼす」として「販売には慎重な配慮をしてほしい」としている。

 主婦連合会(和田正江会長)とアルコール薬物問題全国市民協会(今成知美代表)は「ノンアルコール」の名称について「消費者を混乱させ、誤解を招く」として公正取引委員会に不当表示の申告書を提出している。

 こうした批判を受けたからか、メーカー側には「ノンアルコールビール」から「ビールテイスト飲料」「清涼発泡飲料」などに名称を変更するといった動きが出ている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030611/eve_____sya_____001.shtml

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