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2003年05月30日(金) 21時31分
深層水・水銀検出問題 検査会社がミス謝罪 「風評被害」懸念ぬぐえず ／高知（毎日新聞）「作業手順の順守に問題があったとしか考えられない」——。「室戸海洋深層水」（本社・室戸市室戸岬町）のミネラルウオーター製造過程で、原水（脱塩水）から食品衛生法の基準値を超える水銀が検出されたとされた問題は２９日、深層水の水質調査を実施した検査会社「ファルコライフサイエンス」（本社・京都市）が検査ミスを認めた。県や室戸市、深層水関連企業は「これで室戸の海洋深層水の安全性は確保された」と胸をなで下ろしているが、「風評被害」は深刻で今後の課題は山積している。商品を販売している大和リゾート（本社・大阪市）によると、検査会社の役員２人が調査結果報告書を提出。その際、「ご迷惑をかけて申し訳なかった」と陳謝したという。大和リゾートの阿武吉明・物販事業部長は「信用して水質調査を依頼していた会社なのでショックは大きい」と語った。一方、県内の深層水関連会社７５社で作る「高知海洋深層水企業クラブ」の浅川良住会長は「深層水産業を破壊しかねない誤った結果を公表したことについては遺憾だが、ミスを認めて公表したことについては評価したい」とした上で、一部クラブ員から出ている損害賠償を求める声については「県や市と協議して決めたい」と慎重な見方を示している。 【関谷徳、小川信】 ◇今後も安全確保を 橋本大二郎知事の話 大和リゾートから県に「水質検査結果に誤りがあった」という連絡があった。深層水そのもの、商品に何ら問題がなくホッとしている。県のこれまでの調査からも、この会社の検査結果には極めて信頼性が薄いと言っていたので、どこに誤りがあったかなどの詳しいことを確認し、出来るだけ早く消費者、取引先にお知らせしたい。また、深層水の安全確保にも引き続き取り組んでいきたい。（毎日新聞） |