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2003年04月15日(火) 07時06分

「脱げ」「脱がない」 覆面サスケさん当選で岩手県政界デスマッチ 河北新報

 覆面プロレスラーのザ・グレート・サスケさん(33)が13日投票の岩手県議選盛岡選挙区で初当選したことで、マスクを着けたままの議員活動の是非が早くも県政界に波紋を広げている。「絶対に外さない」と語るサスケさんに対し、増田寛也知事や古参議員は社会通念などから「それはおかしい」と発言。覆面議員の出現を想定していない県議会の会議規則にマスクの禁止規定はないが、全国に例がない「マスク論争」に発展するのは必至の状況だ。

<増田知事が指摘>
 同日の知事選で3選を果たした増田知事は14日の記者会見で「政治家として苦渋の決断をしたり、うれしさを表したりする姿を、有権者は顔を見て判断する。それを隠すのはよくない」と述べ、マスクを外すよう指摘した。
 今回、5選された無所属議員(59)は「顔を隠して意見を述べるなんておかしい」。勇退した県議(62)も「社会通念というものがある。規則になくてもマスクは取らないといけない」と指摘するなど、議会周辺には批判の声が多い。
 しかし、やり玉に挙げられた当のサスケさんは「選挙ポスターもマスク姿。脱いだら公約違反だ。これが私の顔だし、当然このまま議場に行く」と一貫して主張する。サスケさんの選対幹部は知事発言にも「たとえ知事が何を言おうと、主張を変えるつもりはない」と強気に構えている。

<服装規定含まず>
 「議場に入る者は帽子、外とう、襟巻き、つえ、傘の類を着用してはならない」。議員の服装などについて規定した県議会の会議規則(1956年公布)だ。現在、サスケさんのマスクがこの中の「類」に含まれるのでは、として議論を呼んでいる。
 一見、マスクは禁止条項に含まれるように思われるが、県議会事務局は「そうとも言い切れない」。実はこの後に「病気その他の理由により議長の許可を得た時はこの限りでない」とあるからだ。「その他の理由」で免除される可能性もあるマスクに、議事課は「きちんと決まっていないから困る」と頭を抱える。
 最終的には、今月末に開催予定の各会派の代表者会議でマスク問題を協議することになりそうだが、サスケさんと他の議員の意見は真っ向から対立。サスケさんが自由党推薦を受けて立候補したことも複雑に絡み、先行きは不透明だ。

<有権者は好意的>
 一方、市内の有権者はサスケさんのマスク問題におおむね好意的だ。選挙期間中、盛岡市大通で支持を訴えたサスケさんと握手したという会社員女性(28)は「マスクを着けて選挙に出たのだから、そのまま県議会に出るのが普通だと思う。何かを変えてくれるという期待感は大きい」と話す。
 マスク姿のサスケさんに投じられた票は1万6286に上り、10議席を12人で争った盛岡選挙区でダントツのトップ当選。支持の分厚さから「有権者の声も無視できない」との声も聞かれる。

[ザ・グレート・サスケ]1993年、メキシコ修行から帰国し、23歳でプロレス団体「みちのくプロレス」を旗揚げした。盛岡市に事務所を構え、東北の市町村を興行して回り、自らも覆面レスラーとしてリングに上がる。みちのくプロレスは、飛び技で有名なメキシコのプロレス「ルチャ・リブレ」を多用するレスラーや、原始人のふん装をしたレスラーによる多様なリングパフォーマンスを売り物にしている。
[河北新報 2003年04月15日](河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030415-00000010-khk-toh

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