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2003年02月26日(水) 11時49分

櫻井よしこさん、薬害エイズ事件の著作で逆転敗訴読売新聞

 薬害エイズ事件に関する記事と単行本で名誉を傷つけられたとして、元帝京大副学長・安部英氏(86)(業務上過失致死罪に問われ1審無罪、検察側控訴中)が、ジャーナリスト櫻井よしこさん(57)に、1000万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が26日、東京高裁であった。大藤敏裁判長は「記述の内容が真実であると信じる相当な理由がない」と述べ、1審の安部氏敗訴判決を覆し、櫻井さんに400万円の支払いを命じる逆転判決を言い渡した。

 問題となったのは、月刊誌「中央公論」の1994年4月号に櫻井さんが執筆した「私の傍聴した『東京HIV訴訟』裁判」という記事と、同年8月に出版した単行本「エイズ犯罪 血友病患者の悲劇」。櫻井さんはこの中で、「安部氏は製薬会社のために加熱製剤の治験を遅らせた」などと記述した。

 1審・東京地裁は「名誉を棄損している部分も、真実か、真実と信じる相当の理由があり、違法性はない」として、安部氏の請求を退けた。しかし、控訴審判決は「櫻井さんが記事の根拠にした東京HIV訴訟原告団の準備書面などは、係争中の一方当事者の主張で、内容が真実である客観的保障があるとはいえない」などと判断した。

 問題となった単行本は大宅壮一ノンフィクション賞を受賞している。

 櫻井さんは判決後、会見し、「驚きと怒りで即座に上告する。これでは調査報道ができなくなる」などと語った。(読売新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030226-00000405-yom-soci

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