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2002年11月28日(木) 14時54分
リゾート開発話で会員から２０億円集める 八葉グループ（朝日新聞）健康食品販売会社「全国八葉物流」など八葉グループによる詐欺事件で、グループ会社の「八葉開発」（本社・沖縄県北谷町）が、リゾート開発を掲げ、出資すればホテルの施設利用特典と配当が得られるといって、００年以降、会員から約２０億円を集めていたことが、関係者の話でわかった。資金が追いつかず、債務超過に陥って事業は頓挫し、同社は今年７月に破産した。警視庁などの合同捜査本部は、グループのずさんな事業実態を示すとみて関係者から事情聴取を進めている。捜査本部などによると、八葉開発は会員に対して、０１年に沖縄県宜野湾市で１５階建てリゾートホテルの建設を始めると説明。５００万円を出資すれば、２年間で７２０万円を配当し、ホテルや研修所など同社施設を優先的に利用させる、としていた。 この事業は、グループ中核会社の全国八葉物流（本社・同）の健康食品販売への出資と比べて、利幅が小さかったものの、昨年１２月まで幹部会員を中心に約３００人から計約２０億円を集めた。 この資金を元手に八葉開発は、昨年２月から４月にかけて、研修所と沖縄県宜野湾市の土地を計約１７億円で取得。さらに八葉物流からもその間、約２０億円を借り入れるなどした。 ところが少なくとも５０億円を超える資金が必要とされていた計画に資金は追いつかず、途中から新規会員を勧誘した場合に支払うとしていた紹介料の支払いも滞ったという。債務超過に陥った同社は、ホテルの建設着工に至らないまま、昨年１２月末、八葉物流とともに破綻（はたん）を表明した。 八葉開発の元幹部は、幹部会員がこのリゾート開発事業の配当原資について尋ねたとき、「集めた金を八葉物流の健康食品販売事業への投資に回して運用すればなんとかなる」などと答えていたといい、資金計画そのものが場当たり的だった可能性がある。捜査本部はこの元幹部も八葉物流の詐欺にかかわっていたとして、逮捕しており、無計画な事業を展開した経緯などを調べる。 (14:54) |