悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録

2002年09月27日(金) 11時05分

<警察白書>犯罪抑制のため、国民意識も調査 警察庁毎日新聞

 警察庁は27日、「我が国の治安回復に向けて」と題した02年版警察白書を閣議に報告した。昨年の刑法犯検挙率が、戦後初めて20%を割り込むなど、治安の悪化が問題化しているため、発生件数が増加している事件について、犯罪統計からは読み取れない背景を分析し、住民と警察の意識の差を調査するなど、犯罪抑制を図る試みを模索した。

 同庁は今年4月、増加の目立つ犯罪について実態調査した。重要犯罪(殺人、強盗、放火、強姦(ごうかん)、略取誘拐、強制わいせつ)の中で、過去10年増加が続いている「強盗」では、今年4月発生した191件のうち、4割以上が路上で発生。そのほとんどは、人通りが少ない、暗い場所だった。

 強盗容疑で検挙された容疑者226人に「狙った相手」を聞いたところ(複数回答)、「反抗されないような相手」78%▽「お金がありそうな相手」51%▽「女性」48%——が多かった。

 また、同庁所管の「社会安全研究財団」は、今年3月、全国の一般住民2000人(回答1455人)を対象に「治安の悪化」について調査した。「犯罪に遭いそうな不安」を感じる人は41.4%で、97年調査の26.8%から急増していた。不安を感じる犯罪(複数回答)は、「空き巣」が最も多く63.5%。続いて、「通り魔的犯罪」33.4%▽「すり、ひったくり」32.6%▽「車上狙い」31.4%▽「自転車盗」30.4%——などだった。

 一方、警察庁が全国60警察署の職員540人に意識調査したところ、「国民の不安が高まっている」との回答が9割を超え、住民以上に警察官が危機感を感じていた。警察官から見て住民が不安を感じていると思われる犯罪(複数回答)は、「車上狙い」62.2%▽「自転車盗」60.9%▽「少年犯罪」58.3%▽「すり、ひたくり」55.6%——が多く、住民の調査と若干の差異があった。

 住民への聞き込みを端緒とした刑法犯の検挙検数は、92年の1万1470件が、昨年は5729件と半減した。警察官は「聞き込みをしても、隣人のことが分からない」「警察とかかわりたくない人が増えた」などの問題点を感じていた。

 白書は、住民の警察に対する協力意識が低下していると指摘。警察と住民が安全についての意識を共通化させ、「犯罪に強い社会」をつくることを求めている。 【大坪信剛】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20020927-00001020-mai-soci

この記事に対するコメント/追加情報を見る

ニュース記事一覧に戻る

トップページ