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2002年08月31日(土) 16時48分

東電の原発虚偽報告、繰り返し隠ぺいの疑い朝日新聞

 東京電力による原子力発電所のトラブル隠し疑惑で、過去1年間に少なくとも4件の虚偽報告の疑いがあることが、経済産業省原子力安全・保安院の調査でわかった。最初の損傷隠しのつじつまを合わせるために、隠蔽(いんぺい)を二重、三重に繰り返していた疑いがあると、保安院はみており、週明けにも実施する東電本社や発電所の立ち入り調査で詳しく調べる。

 虚偽報告の疑いのあるのは、福島第一原発4号機、福島第二原発2、3、4号機の、原子炉内の水流を調節する円筒形の大型機器「シュラウド」の損傷について。昨年夏以降、保安院の指導で実施した点検後の報告で、損傷を隠していた疑いがもたれている。

 昨年夏、福島第二原発3号機のシュラウド下部溶接部で損傷が見つかったのをうけ、保安院は各原発の点検を電力会社に指導した。

 福島第一原発4号機は昨年10月、福島第二原発2号機は今年5月、同4号機は今年1月の定期検査の際、それぞれ点検を実施。福島第二原発3号機も昨年夏のトラブル時にシュラウドのほかの溶接部も点検したが、いずれも「異常なし」と保安院や国の原子力安全委員会に報告していた。その際、損傷の修理もしなかった。

 90年代までに行われた29件の損傷隠しにこの4基のシュラウドは含まれており、いったん損傷を隠したことで、点検時も繰り返し隠す必要があったのではないかと、保安院はみている。

 保安院は立ち入り調査や東電社員の聞き取り調査を進め、本社の原子力関連の部署や役員クラスの関与など組織的な関与がどこまでだったかなどを確かめる方針。保安院や東電の内部調査などでは、東電社員延べ100人がかかわっていた可能性がある。

 東電の原発では、今年8月下旬に福島第一原発3号機で制御棒を動かすための配管36本に損傷が見つかったほか、柏崎刈羽原発3号機のシュラウドでもひび割れが見つかるトラブルが相次いだ。東京電力は調査を進めていたが、保安院は一連の疑惑を踏まえて、これまでの調査の再点検も実施する方針だ。

(16:45)

http://www.asahi.com/national/update/0831/014.html

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