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2002年02月21日(木) 00時00分

老人ホームに“歯科詐欺団” 三重で相次ぐ 診療報酬、数千万水増し 東京新聞

 歯科医を名乗る複数の人物が三重県内の老人ホームに出張診療して入所者の歯科診療をし、国民健康保険などへの診療報酬請求を水増ししていた疑いが強まり、三重県警が詐欺などの疑いで関係個所の家宅捜索に乗り出した。出張先は同県亀山市の老人ホームなど県内の数カ所で、「治療費の本人負担分(国保は三割)は不要」という触れ込みで“顧客”を開拓。不正受給総額は数千万円に上るとみられ、県警は大掛かりな詐欺グループによる犯行の可能性があるとみている。

 県警の調べと関係者の話によると、犯人数人は一九九九年に同県亀山市や同県鈴鹿市などの歯科医院の歯科医の肩書で、県内の老人ホームへ出張診療を繰り返した。同県国民健康保険団体連合会(津市)に診療報酬を請求した際、実際にはしていない診療も行ったかのようにレセプト(診療報酬明細書)の保険点数を水増ししていたという。

 水増ししたレセプトは同連合会の審査を通過。老人ホームの入所者が住民登録している自治体が国保の診療報酬、老人医療費を請求通り支払っていた。

 各歯科医院から水増し請求があったのは九九年の一年間程度とみられ、各医院とも開設から半年ほどで医療機関としての県への登録を次々と廃止している。登録手続きは適正と判断されていた。診察に不審な点はなく県警は治療したのは本物の歯科医とみている。

 亀山市の老人ホーム「清和荘」には、同年春ごろ医療関係者という人物が訪れ「歯科医を紹介する。本人負担分はいらない」と出張診療をもちかけた。ホーム側はこれを受け入れ、歯科医という男性が月一回程度訪問。簡単な治療や入れ歯の調整をした。

 同県南部の別の老人ホームにも同じころ、人材派遣業者から派遣された歯科医という男性が月一回程度訪れ、同様に定期検診。この男性が所属したとされる歯科医院が請求した診療報酬には、既に死亡している人の分も含まれていたという。

 県警は、清和荘などを家宅捜索。出張治療をもちかけてきた人物の事件へのかかわりなども含め、事件の全容解明を進めている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20020221/mng_____sya_____008.shtml

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