帰ってきた紙工作その2

 前回の続きと言うことで(ずいぶん間が開いたけど)、今回は素材編です。かなり短いような気がしますが、例によって気にしないように(をい)。

 

必要なモノもの

その2・素材編

 

工作用紙

 誰しも小学校の工作の時間で一度は使ったであろう、方眼ボール紙です。軽いし細工しやすいし安いし、塗料のノリもいいので、水に弱い、はがれやすいという欠点を補なってあまりある素材だと思っています。文房具を置いてる大きめの本屋さんなんかでも扱ってることがあるので、とっさの材料切れにも便利です(ウチの地元の本屋さんは10時頃まで営業している)。丈夫なように見えて、実は軟弱な素材ですので、使用にあたっては必ず2枚張り合わせて使いましょう。1枚紙のパーツは1イベントが寿命です(マヂ)。接着には木工ボンドを使います。G−17のような合成ゴム系の接着剤はあまりお奨めできません。

段ボール

 スーパーあたりに行けばタダで手にはいるかもしれません。僕は職場のゴミ捨て場から拾って来ます(笑)。平面の装甲の表現には向いている素材ですが、曲面の表現は、単純な筒状のものも。なかなかうまく作れません(ハニカム素材の宿命ですね)。強度はそこそこありますが、汗などの水分であっというまにボロボロになるので、やはり防水対策は必要です。切り口の処理が難点で、これを隠すようにしないといかにも段ボール製に見えてみっともないことになります。
 使用にあたっては、なるべく目の詰まった段ボールを探すようにしたいです。僕はコピー用紙の箱を使っています。厚さが約3mmと薄めで硬く(目の詰まった波板がサンドイッチされてるので)、表面に筋状の模様がほとんど出ない優れ物です。ひょっとするとホームセンターとかOA量販店みたいに大量にPPC用紙を扱ってる店に頼むと空き箱を大量に入手できるかもしれません。次点は封筒の空き箱でした。用紙や印刷物は重量があるので、目の詰まった(薄くてつぶれにくい)段ボールを使うのかもしれません。接着には木工ボンドを使用します。

上質紙、障子紙

 ボール紙で表現しきれない3次曲面(球の組み合わせのような面)を作るときに、骨の上に帯状に切った髪を張り付けて張り子を作るのに使います(その1のページのブロッケンの写真を参照のこと)。障子紙はFRPや糊を塗って固めないと、表面が毛羽立って使いもになりません。また糊による収縮が激しいので、使いこなしの難しい素材です。



ウレタン

 東急ハンズに行けば「ライオンボード」(写真中央の白いヤツ)「サンペルカ」(同グレー)という2種類が売っています。だいたい45cm四方で、厚みは3mmから20mmくらい。5mmと10mmをよく使います。ライオンボードは割と硬めでコシがあり、表面がなめらか。結構丈夫です(ようするに密度が高い)。サンペルカは柔らかく、表面もざらっとした感じで密度の高いスポンジと言った感じです(そのかわり軽い)。平面のパーツにはライオンボード、曲面のパーツにはサンペルカを使うといった感じです。接着にはボンドG−10を使います。
 最近、僕は師匠に教えてもらったお店で1m四方のウレタンを買ってきました。あいにくライオンボードは売っていませんでしたが(数が揃えば手に入らないことはないようですが)、硬さやコシが似た感じのウレタン(ポリAの1cm厚)が手に入ったので、これをメインにしています。表面に気泡の後が出てるので、表面処理がめんどくさいですが・・・。ひょっとすると白だけかなぁ。見本みたら色つきは割と表面がなめらかだったし・・。

木材

 バルサを補強や角出し、装甲の厚みの表現(コレは最近はウレタンを使うことが多いけど)などに使います。軽いし、ノコギリが無くてもカッターで細工できるのが利点です。反面、爪でも傷がつくほど柔らかいですが、塗装の前に木工ボンドでコーティングしておけば木目も出にくいし表面の保護にもなります。紙との相性がいいというのは紙メインで作るときには利点になると思います。



塗料

 写真左からサーフェイサー、ラッカースプレー、多用途スプレーです。
 サーフェイサーは下地材のことで赤や黄色淡い色の塗装をするときには絶対使わないとダメです。さもないと方眼紙の升目やら段ボールのロゴがくっきりはっきり浮き出てしまいます。僕は自動車用の「プラサフ」というのを使っています。
 ラッカーはいわゆるシンナーを溶剤とするタイプの塗料です。湿気があると表面が曇って(というかざらざらになる)しまうので、湿気の多い日には塗らない方が無難です。溶けてしまうので発泡スチロールやスチレンボードには使えません。
 多用途は発泡スチロールにも塗れますが、塗装面がしっとりとした感じになるので、他の塗装面と触れると張り付いて塗装が剥げることが多々ありあます。乾きもラッカーに比べると遅いので僕はあまり使いません。
 どちらにしろ家庭用のペイントは缶もスプレーも基本色しか無いので、妥協するか缶入りの塗料を調合して塗るしかありません。そこで、パーツによってはプラモデル用を使うという手もあります。中央の小さいのは模型用のタミヤスプレーです。ラッカー系で家庭用に比べると高いですが、さすがに色が豊富ですのでうまく使えば楽ができます。
 右の缶は水性の缶ペイントです。通常はあまり使わないのですが、ラテックスと混ぜてウレタンに塗るのに使います。配分は50:50でいいそうです>師匠談


その3・工作編につづく・・・・