回転弧を作ろう!  write 2001.6.1

最近の小回りという滑りの技術は、いかに丸い回転弧を作ることができるか?という技術に注目されています。
まあ、昔からそうだったと言えばそうなので、「特に最近は」とでも追加しておきましょう(^^;
自分の技術があまりないため、難しいうんちくは書くことができませんし、書くつもりありません。
ここでは、小回りという種目にも滑りの質に違いがあることを知って、練習するにあたってこのような滑りを目指せばいいんだ!という目的を見つけてもらうことを主題としています。
理論より感覚で滑る私には難しくて内容が半分ぐらいしかわかりませんが・・・・(^^; だから駄目なんだよねー俺って・・・
誰かに教える時は「ここでグォー!とやる」とかの表現になります(笑)

最初に断っておきますが、1級のバッチテストでは回転弧は特に求められません
はっきりいっても回転弧がなくても合格してしまいます。
1級とはそんなもんです。きっと「あらゆる斜面、種目できちんとした安全なスピードコントロールとある程度の完成したフォーム」で滑ることができれば1級に合格という位置づけなんでしょう。
フォームが細かく問われてくるのは、テクニカル、クラウンからとなります。自分はこの文章を書いてる時点でテクニカルを受験したことがないので、この滑りがテクニカルに通用するのか? と言われれば「???」となります。
しかし「回転弧を作った滑りの方がかっこいいよ」という提案は間違ったことではないと断言できます(^^;
そこで、へたっぴですが自分がモデルとなって「回転弧を意識して滑ったターン」と「回転弧を作らないで滑ったターン」を比べて解説をしていきたいと思います。

滑りの上達を実感しようの部屋は、1秒間に約25フレーム(30だったなか?)でコマ送りを作成して3フレームごとに画像を採用しています。よって0.12秒ごとに1画像となっていますが、この部屋ではノーカットで画像を採用しましたので0.04秒ごとに1画像となっていますのでより細かい動きが見れます。その分へたくそも露呈しますが(笑) (画像20枚だとしたら0.8秒の動画ということですね)


まずはてっとり早く画像を見てみましょう。



回転弧を意識して滑ったターン
(ザウスレッドコース コース斜度:20度 斜面状況:ハードパック)

1 2 3 4
5 6 7 8
9 10 11 12
13 14 15 16
17 18 19 20
20コマ 時間約0.8秒




回転弧を作らないで滑ったターン
 (ザウスレッドコース コース斜度:20度 斜面状況:ハードパック ※上記と同じ条件です)
違いを見せるために気負いすぎて、逆捻りがオーバーになりすぎました(笑)

1 2 3 4
5 6 7 8
9 10 11 12
13 14 15 16
17 18 19 20
20コマ 1ターン時間約0.8秒


上記連続写真の動画
(両方のパターンが一緒に入ってます 約625KB ISDN回線で約1分30秒)


ずらずらと写真を並べてみましたが、違いがわかりますでしょうか?
回転弧を作らない方の写真はちょっと違いを見せるために気負いすぎて、すごいオーバーな逆捻りになってしまい,弧がないにしてもひどすぎる映像となってしまいました。腰なんか外れまくってて重みもないし・・・・まあ、弧があるターンの見栄えがでていいか(笑) 撮影しなおしは面倒なのでしません(--;

え〜まずわかることは、真っ先にへたくそだということがわかります(^^; え?違うって?

冗談はさておき、まじめに・・・・。
自分の目でいろーんな人を見てきましたが、だいたい「1級ぐらいの方」や「昔スキーが上手だった」という人は大体の人が回転弧のないターンで滑っています。「昔スキーが上手だった人」というのは、カービングスキーが発売されていない時代にウエーデルンと呼ばれるターン技法が主流だった時のスキーヤーのことです。この技法はテールをワイパーのように振るような動作を繰り返すものでした。しかしカービングスキーが発売されカービングスキーを履いているのに当時の滑りを捨てきれていない(最新の滑り方をしらない)スキーヤーが多いのです。
(ウエーデルンという言葉がなくなったわけではなく今もSIAなどでは使われています。しかし昔のウエーデルンと同様の意味合で使われているかは申し訳ありませんが私はわかりません。でもSIAも回転弧を求めてるはずですから、たぶん昔と意味合は違うと思います)


これからの整地における小回りは、回転弧をいかに見せるか?でかっこよさが決まってくるのではないでしょうか?
(実際は斜面状況によって、弧のあるなしを使い分けるのが本来はベターなんですが、
ここでは整地を限定に話をしていきます
また2001年技術選手権カービング小回り1位になった竹田選手のようなショートターンもありますが、あれは自分もいろいろ試した結果再現不能です(笑) 1級そこそこのへぼスキーヤーがやると、ただの重みのない暴走ターンになります。
まずは普通の閉脚スタンスをマスターして次のステップとしての滑りだと痛感しました(^^;

まえおきはこれぐらいにして、「回転弧がある場合、ない場合」の滑りの技法が違う所をピックアップしていきましょう。



左:弧のある場合の「ターン後半写真」と「弧のイメージ」    右:弧のない場合の「ターン後半写真」と「弧のイメージ」

上記の写真を見てください。あきらかにスピード感が違いますね。たしかに実際のスピードも弧のある方が早い滑走速度となります。
これは、「左の写真は連続した半円のターン弧になりブレーキング要素が少ない」のに対し、
「右の写真は一回のターンごとにブレーキング要素が大きい」運動をしているからです。
また、「左の写真は次コマの板の動きが容易に想像でき連続性があります」が、
「右の写真はこのコマで板が完全にとまってしまっている」
のがおわかりなるでしょうか?これが一般でいう板の「走り、ぬけ」というものです。「今日は板が走ってるねぇ」なんてよくいいますが、「ターン後半で板がスムーズに抜け出しているねぇ」 と言い換えることができます。
この違いは着眼点さえわかってしまえば、実際に滑りを見ると誰でも一目瞭然に見分けることができます。上記の写真を見ても一目瞭然でしょ?
これらを踏まえて、もう一度連続写真を見比べてくださいまし。違いを見つけることも上達の一歩です。
もしあなたが小回りで滑ってる写真やビデオをお持ちでしたら、ターン後半を写真や一時停止で見てください。上記写真のどちらになってますか?それですぐわかります。





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