ワイルド7の基礎知識
法律を逆手に取って悪事をはたらく者たちを逮捕状もなしに、その場で逮捕・処刑できる超法規的組織がワイルド7である。『悪をもって悪を制す』の旗印のもとに組織された究極の警察権力である彼らは、警察組織の中でも最高位に準ずる地位にあり、その辺の警察署長を顎でこき使うことは日常茶飯事、時には海外で任務につくこともある。移動手段は特殊改造を施したバイク。また、それぞれが銃器により武装している他、各人が特殊技能を持つ精鋭集団である。
キャラクター解説(旧ワイルド7のみ)
飛葉大陸(ひば だいろく)
メンバー最年少にしてワイルド7のリーダー。所謂不良少年として散々悪事をはたらいてきた挙げ句に逮捕されたものの、少年法で守られる年齢であったために死刑を免れ、少年院に収監されていた。少年院時代には何故か1カ月に1度脱走し、数時間後に舞い戻るという習慣を持つ脱走常習犯でもある。暴走族の元リーダーで傷害、恐喝、窃盗など、バラエティに富んだ犯罪歴を持ち、その経験を買われて草波にスカウトされた。
ベビーフェイスにしっかり鍛えられた体とのギャップが、世のオネーサンたちを虜にしてます。まともに学校に行っていれば、高校生。気と身体の弱い兄を溺愛する母親がいるが、母親に省みられなかったことがトラウマとなりぐれる。そんなワケで極度のマザコン。直情型気質で計画性に欠ける部分が見られるため草波の司令を守らず行動し、一人で窮地に陥ることが少なくないが、そんな時も仲間が助けてくれるようだ。このあたりはリーダーとしての資質に欠けるんではないかと思うのですがね。カリスマだけで渡っていけるほど、世の中は甘くないのよ、ボウヤ。
愛車はホンダCFB750K-0改。バックギヤをはじめとする装備を供えた改造車。バイクのギヤチェンジは左足で、ギヤペダルを上下させて行いますが、どの位置にバックギヤがあるのか、ものすごく疑問です。コルト・ウッズマン(改22口径を44口径に)ショートバレルカスタムの銃身を切り詰めた小銃(バレルはショート?ロングの交換が可能)、レミントンM31ライオットショットガンの銃器を愛用。ちなみにバイクの違法改造はお手の物で、原作ではトラクターとバイクを合体させたり、壊れた2台のバイクを合体させたりして急場を凌ぐことが多い。「ワイルド7には作戦は必要ねえ!!必要なのは、その場その場の瞬間の適応性だ!!」という迷台詞がある。他に「俺がリーダーだ!!」などの台詞も頻繁に叫ぶ。
世を忍ぶ表の稼業はルポライター(笑)。八百(はっぴゃく)
元プロ野球選手。ポジションはピッチャー。特技の催眠術を用いてバッターの意識を撹乱し、暴力団がらみの八百長試合に一役買ったかどで球界を追放され、詐欺罪等に問われるところを草波にスカウトされ、ワイルドセブンの一員となる。キザで口が上手い女好き。一見クールに見えるが、結構情熱的なヤツ。OVAでは草波警視の司令でバイクナイト一味のアジトに潜入。敵対組織の策略で囚人用病院に強制入院させられた時、何故か飛葉の名前を呼んだ過去を持つ。あんた、呼ぶのは草波と違うんかい!!と思わずツッコミを入れてしまいました(笑)。
愛車はノートン改。エンジン下に収納された2つの車輪を使い、壁の隙間を登坂することもできるらしいが、原作ではビルの壁だって上ってたスパイダーなマシン。愛用の銃は南部式自動小銃……って、古い、古すぎるぞ!!
表の稼業はゴルフのインストラクター。生徒は主に女性らしい。メンバーの中では一番女性に対してマメな人。しかし本気になった相手には弱いというか、純情すぎて恋が成就するには至らない。そして仲間か恋かの二者択一を迫られると、仲間を選ぶナイスガイ。この辺がどうも、かわいいよなぁ(笑)。世界(せかい)
元サーカスの花形スターで、空中ブランコからナイフを投げるなどの華やかな技で殺人を請け負っていた。カイゼル髭がトレードマークの渋いオヤジ。おそらくメンバー最年長。メンバーのバイクの操縦技術指導担当。ちなみに「飛葉のバイクテクニックは、俺の直伝だぜ」と、原作では自慢げに話していた。OVAでは「あんなアツイ奴等に、もっと早く出会っていたらな……」と意味深なセリフを吐いてくれるオイシイキャラ(笑)。飛葉をあたたかい目で見守る、父性の人って役割でしょうか。熱くなりやすい飛葉を窘めることが多いし、なんだかんだと世話焼きだし……。
愛車はハーレーダビッドソン。アメリカンタイプのバイクにふんぞり返って乗ってる姿は、オヤジの真骨頂。背もたれの一部を伸ばすジャンプ台を使い、他のメンバーが台ジャンプという曲乗りを行う。その際の補助はさすが、元サーカスの花形スターというところでしょうか。あと、必要性に疑問を抱くような曲乗りも、時々披露してくれるが、その頻度は飛葉ほどではない。モーゼルミリタリーという銃を愛用している、7人のメンバーの中では比較的常識人だと思う。ヘボピー
元ヒッピーで暴走族のリーダー。70年安保反対運動に参加し、米軍基地を襲撃した経験を持つ。その際、多くの仲間を失い、本人も米軍・日本警察から追われる身となりかけたところを、草波にスカウトされる。1ミリ厚の鉄板を指先だけで紙のように折り曲げるほどの怪力の持ち主。『気は優しくて力持ち』を絵に描いたような性格。対戦車用の重火器を担いだり、乗用車を素手でひっくり返したりと、主に肉体労働を担当し、2メートルはゆうに超える巨体で、時には小柄な飛葉の盾にもなる頼りになるアンちゃん。夏でも冬でも私服の時はジーンズと胡散臭いベストのみ。OVAではやたらに「飛葉ぁ〜!!」と叫び、窮地に陥った飛葉を救出に向かうために、最初に命令無視をしたお人好し(笑)。あれは……あれは……どう見ても、友情を超えるものがあったとしか思えない。
愛車はハーレーダビッドソンFL。後輪は6つ。いくつかはメンバーのスペアタイヤになっている模様。巨体が乗り回すハーレはよいねぇ。胡散臭さMAXって感じで(笑)。しかし、このバイクでのコーナーリングは物理的に無理らしいので、もしかしたらバイクの操縦技術はメンバー一かもしれない。バズーカや対戦車砲をぶっ放すことが多いので、基本的に銃器は携帯していないようにみえる。まぁ、本人が人体兵器みたいなもんだから……(笑)。オヤブン
25歳にして1000人以上の舎弟を率いていたヤクザの頭目だった。若い頃、盗みに入った所を写真に撮られ、びびってしまい粗相をしてしまったことをネタに強請られた結果、ワイルド7のメンバーになる。ヤクザのオヤブン時代は適度に中性脂肪がついた貫禄のある姿だったが、バイクの操作をたたき込まれる間に見事ダイエットに成功!! 以来、現在の体型を維持している。角刈りが硬派なイメージを醸し出してます。義理堅く涙もろい性格で、何かにつけ飛葉の味方に回る愛すべき人物。
愛車はスズキのハスラー250。ワイルド7のメンバーの中では比較的地味なバイクで、過剰な改造が施されていないところをみると、テクニックはそれほどでもないと推測される(だが、並のレベルではないぞ)。250ccと軽い車体の小回りが利く特性をいかした走行が得意。愛用の銃はコルトパイソン6インチ。もちろん、片手撃ち(まるでどこぞの万年少佐)。しかし、バイクに乗ったまま長ドスを振り回すという荒技も使える。長ドス……どこに収納してるんでしょうねぇ。誰か教えてください。両国(りょうごく)
花火師の息子で爆薬のエキスパート。ワイルド7のメンバーとなる前は、あちこちをお手製の爆弾で破壊していた経歴を持つ、爆破による破壊に独自の美学を持つヤバイオヤジ。丸い顔に添えられたナマズ髭が可愛いぞ。世を忍ぶ表の職業は、花火製作会社の社長より偉い課長(どうも草波が裏で色々と画策したらしい)。原作では数人の美人秘書をはべらせ、実際の業務の全てを部下に押しつけている。まぁ、裏稼業が忙しいからなのでしょうね。ちなみに、特殊任務で使用する爆薬は全て、両国の手により製作されているのではないかと思われる。つーか、絶対やってるよ。会社の火薬とか使って……。
愛車はカワサキ500SS。フルカウルタイプで、カウルの中にはロケットランチャー、小型ミサイルなどの銃火器が満載されている。バイクのサイドカーにミサイルなどの発射装置を搭載。転倒したが最後、確実に爆死するでしょうね。ガソリン漏れて火薬に引火なんかしたら、目も当てられやしない(笑)。あ、だからサイドカーで転倒の確率を引き下げているのね。愛用の銃はエアーピストル。チャーシュー
ラーメン屋のオヤジにして、ワイルド7のメンバー。特技は厚さ30ミリ程度の板をぶち抜く石頭(笑)。OVAでは毒薬など、化学物質のエキスパート臭い。スキンヘッド(ハゲかもしれないけど)でベレー帽を好んでかぶってます。両国とつるんでギャグキャラとなることが多いかな。ワイルド7の中では比較的地味な存在です。こういう人間が経営するラーメン屋には行きたくないよな。さすがにヤバイ(笑)。他にも色々と特技があったようだが、披露する前に殉職。
愛車はスズキGT380。派手な特殊装備はなし。オヤブンとコンビネーションプレイを行うことが多く、また原作では計画実施前の敵地潜行、偵察を担当することが多かったと思う(うろ覚え)。愛用の銃はわかんない。石頭を武器に戦う姿も、今のところ見たことないです。草波勝(くさなみまさる)
ワイルド7の隊長。警視庁本庁で将来を嘱望されるエリートの中のエリート。法律を逆手にとって悪行を行う犯罪者に対抗するには、悪党を使うしかないという短絡的かつ、現実的な考えでワイルド7を結成。上司であり育ての親でもある成沢氏には大恩がある。「成沢さんがいなければ、今の私はありえない」などと言いながら、自身も法を犯した過去があったり。ちなみにワイルド7結成時、最初にスカウトしたのは少年院を脱走中の飛葉。脱走の確率の高い夜、わざわざ数え切れないほどのトラップを仕掛けて飛葉の実力を試した。その際、飛葉と共に脱走した少年が死亡しているが、それはどうも問題とはなっていないらしい。何かにつけて「なら、元の死刑囚に戻るのだな」とか言って、メンバーをおどかしている。策士ではあるが、平然と命令を無視したりもするメンバーのアドリブで策が成立しないことも少なくない、背中に悲哀を背負った中間管理職(笑)。
貨物積載室に通信機器やレーダーなどを完備した、ワイルド7の作戦司令室であるセブントレーラーを使い、日夜悪と戦っている。ちなみにトレーラーの貨物室には、メンバー全員のバイクを収納できます。できるのか? そのサイズで? なんてツッコミを入れたらあきません。ちなみに牽引用の車体、及びトレーラー部にもエンジンがついているらしい。また任務の内容により様々な改造を行ったトレーラーもあるらしい。プールつきのものは原作コミックで確認済み。※尚、この登場人物リストはワイルド7結成初期のものとなっています。この後、メンバー殉職により新規メンバーの参入がありますが、敢えて加えないのは司書のシュミです。ええ、私、世界が大好きなんですよ(笑)。
司書とワイルド7の因果な関係 ●出会い
ワイルド7との初めての出会いは1970年代、『週刊少年キング』で連載されていた作品を読んだ時でした。当時、司書の実父が勤めていた会社には中卒の『金の卵』と呼ばれた人たちがいて、その大部分がバイクに乗っていました。その人たちは司書たちを可愛がってくれて、バイクの後ろに乗せてあちこち連れていってくれたものでした。そんな環境でしたから、バイクが出てくるだけで興味を持ってしまうような状況でした。しかしマンガはマンガ。架空の世界だけあって胸がおどりはするものの、心ときめくことはありませんでした。
1972年10月から日本テレビ系列で放映された30分もの特撮番組、『ワイルド7』の放映が始まった途端、幼かった私は壊れました。そう、小野進也氏が演じる飛葉大陸の凛々しいこと!! すれた風情にガラの悪さ。それに胡散臭い目つきがカッコよかったんだよ〜!! お陰様で私の初恋の君はワイルド7の飛葉ちゃんになってしまいました。変身しない分だけ、仮面ライダーやキカイダーよりリアルでカッコよかったんです。●再会
さて、ワイルド7との再会は1998年の初夏。いつも出かけるフィギュア店で見つけたレジンキットでした。私、何の躊躇もなく買いました。原作版のキャラの立体化なのですが、背中から腰にかけての背中のラインがね、もうたまらんセクシーなんですよ。その後、LDを購入、更に特撮ドラマの主題歌が収録された懐かしのテレビヒーロー主題歌集などというCDを買い、原作版のコミック文庫を買い、あろう事か二輪中型免許の取得に走り、ゴーグルを装着したいがためにコンタクトレンズを購入してしまった!!
ああ!!なんという愚行を……!!
その後、私の中でワイルド7ブームは終わることなく続いています。ええ、ヤオイ回路まで動き始めてしまって、こんなことになっています。
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