大阪・尾道紀行
7月に計画している北海道ツーリングの前哨戦として、中距離ツーリングなどを計画しております。で、4月28日にならし運転の仕上げと高速道路の走行練習を兼ねて、広島県は尾道まで日帰りで行ってきました。阪神高速〜中国自動車道〜山陽道というコースを走ります。料金所の通過訓練も兼ねていたので、タンクバッグ(磁石でガソリンタンクにくっつける、バイク専用のバッグ)、雨具や予備のベストなどを入れた鞄をリアシートにくくりつけて、いざ出発。
まぁ、同居人が先導してくれるので、道に迷うことはないんですけども、自動車の助手席に同居人を乗せている時よりも真剣に標識類を確認していることに気付きました。隣に乗ってると、言葉で助手席の人間に確認したりできますが、バイクはそれができないし、後ろくっついてるだけでは車線変更の時に不安が残るし、給油のタイミングなんかも考えなくてはならないので、自然に意識が変わるようですな。これで致命的な方向音痴が治れば、鬼に金棒なんですが、これっばかりは言うたところでどうなるもんでもないんで……。
◇◇◇ 往路はならし運転中ということもあり、時速80キロペースで走行。途中の合流地点で若干の渋滞に遭遇しましたが、ひゅる〜り〜と測道を利用して先へ進む(道路交通法違反行為です)。一般道でも信号待ちなんかでできた自然渋滞を、道路の端っこを走って抜けたりしますが、これ、気持ちいいです。身動きできない四輪を横目に走る。これがバイクの長所の一つですね。車に乗ってる時にやられると、ムチャクチャむかつきますけどね(笑)。
皮ジャンでドレスアップしたハーレーの軍団が、対向車線を走り抜けるのを見る。相変わらず、壮観な眺め。いやぁ〜、どこかで会うだろうと予想はしてましたが、やっぱりねぇ(笑)。
給油と昼食のためにサービスエリアに。この時点で走行距離は150キロほど。しかし膝がガクガクしております。乗ってる時は意識してないんだけども、結構膝を締めてるようですな。それにしても、お腹空いてましてね。チャーハンとラーメンのセットに鯛竹輪(大振りの竹輪を焼いたの)をぺろりと食べる。給油後、再び本線に戻る。
さて、この日は非常に風が強くてですね、道路のあちこちにある電光掲示板に「横風注意」の文字が出ておりました。横風、たまらんです。こうね、バイクがさり気なくずれるんですな。びびってスピードを落とすと受ける煽りが強くなるので、アクセルを少しふかすんですわ。恐いけど。でも、そうしないと、もっと恐いことになるのは経験済みだったりするので、既に開き直っている司書でございます。おまけにタンクバッグまで風に煽られて、左側の磁石がはずれる。右はしっかり固定されているし、下腹部でバッグを抑えるようなポジションをとったので、飛ぶようなことはないんですけども、どうも落ち着かない。ので、左手でタンクに再固定。でもすぐに外れる。再固定。これを何度も繰り返してました。
パーキングエリアで休憩。たこ焼きとホットの缶コーヒーを食べる。この日は寒かったので、ずっと凍えてかじかんでいた手が、ようやく通常の状態に戻る。ツーリング中のおじさんたちと談笑しました。しかし、女性いないねぇ……。ハーレーに乗った、口ひげ・グラサンのおじさんに、一身上の事情でちょいとときめく(笑)。
◇◇◇ 尾道到着。朝8時30分に出発して、約5時間半の走行時間。膝と脹ら脛のダメージが強く感じられるが、他には特に問題なし。尾道滞在時間は4時間ほど。
◇◇◇ 慣らし運転も終了したので、時速100キロをベースに走行することにした。……が、30分もすると首の後ろが痛くなる。追い抜きをかける時、時速は120キロ近くになりますが、首がもげるんではないかというような風圧を受けて、それに耐えようとするがために、普段とは全く違う筋肉を酷使してるようです。いや、マジで痛いんですよ、これが。時速100キロを超えるとですね、かなりの風圧を身体の前面で受けるみたいなんですな。できれば速度を落としたい。しかし、先導する同居人に伝えられはしないので、耐える。ひたすら次の給油ポイントまで耐える。「うおー!! 首が飛ぶぞ〜!!」とか、司書の魂は叫んでいた。
給油ポイントで天ぷらそばとたこ焼き、熱い缶コーヒーを食べる。で、ベース速度を90キロにしてもらう。
「スピードが恐いんやなくて、首が耐えられへんの? 肉体的な欠陥やな」
と言われるが、しょーがない。貧弱な身体はどうしようもないもんなぁ。この時点で左右の腕全体にもダメージを自覚。背中も少々固まってきた感じなので、ストレッチをして身体をごまかしたりしてね(笑)。
日が暮れてからの冷え込みが厳しくなったので、バイクに乗る時には必ず持っている風呂敷(金魚模様)をスカーフ代わりに巻き、バンダナ(迷彩柄・昔、何かのオマケでもらったもの。これしか持ってないのよ)で鼻と口を覆う。で、ゴーグルでしょ。我ながらあまりの胡散臭さに笑みがこぼれました。給油を終えて出発。
寒いんだぁー。水洟は垂れるし、指先の感覚がなくなっていくのもわかるし、とにかく寒いー!! おまけに横風も強いしで、何が嬉しいって、トンネルに入ることだよ(笑)。横風はないし、あたたかい。自動車の排気ガスが多少気になるけども、寒さと横風に比べりゃ、屁みたいなもんです。それに明るい。出入口や合流地点には照明があるんですが、他の場所にはほとんどないのね。バイクのライトは自動車よりも照射距離が短いので、カーブの半径が確認できないなんてことになったりして、無意識にスロットルを戻してました。スロットルを戻してしまうのは、純粋な恐怖心からなのですが、もしももっと若かったら、もっと運転がうまいと思っていたら、そのままコーナリングしてるでしょうね。で、予測が間違っていたら分離帯だとか側壁に激突して一生を終えるんだろうなぁ……などと、考えながら走る。
中国道も終わり、ようやく阪神高速道路。見慣れたビルが見えてくるとホッとするねぇ。それにねぇ、気温がどんどん高くなってるのもわかるんだぜ(笑)。身体に受ける風がね、気持ちいいのよ。寒くない。それだけで極楽気分になれます。
◇◇◇ ようやく帰宅。復路の走行時間は4時間半。往復で10時間。距離にして600キロ。よく走りました。身体、ガタガタです。翌日、首の後ろの筋肉が筋肉痛。下半身の筋肉全体が張ってる感じ。上半身は意外に丈夫でしたな。装備を解いてすぐに布団に直行。泥のように眠りました。エライ思いをしましたが、全然懲りてません。次回の練習では、単独で県外に行く予定。そして、行くぞ!! 憧れの北海道!!
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