//Hold BALOQUE inside yourself.//
狂気許容
あるゲーム中の台詞である。『あなたの中から、狂気を追い出さないようにしなさい』というのが、この場合に限っての正しい訳である。
びっくりした。これはゲームなのだ。
ゲームが過去どれ位の魔王とか異星人とか狂科学者とか独裁者とか、つまり狂気=異端を屠ってきたか僕はよく知っている。その同じ媒体が、最近はこんな台詞を吐いてみせるのだ。この傾向がけっこう周辺でぼつぼつ見られはじめていることから、このゲームが特殊なんじゃないのは保証できる。媒体の深化の進展の証明、とでも言えるんだろう。今では、できの悪い物語はゲームからも淘汰されつつあるようだし。
それはともかく、ケッコウ、この台詞は僕の中に真っすぐ届いてしまった。
僕が相対の問題で泥沼にハマっているのは、このページをここまで読んでくれた人ならもう解っているだろうと思う。悩みの源泉は『相対しかないのに、どうすれば犠牲なしに纏めが出来るのか』なので……このメッセージで『纏めないこと』も解になり得ること、幸福は寧ろ『纏めないこと』にこそあるということに気づかされたって訳だ。これは正直いって危険な思想だ――纏めなければならない課題の方が圧倒的に多いこの社会では。
無政府主義で、かつ暴力と環境限界のない社会が、僕のユートピアらしい?