診 察 結 果 


 日本債券信用銀行殿 
診察日 1998年4月16日
ページ分類 企業・案内
総合評価  10点/100点満点
ページの性質
オリジナリティー 0.5点
双方向性 0点
デザイン 1.5点
構成 1点
ボリューム 2点

たんぽぽ医師による診察結果

【病名】

目的喪失症

【症状】

 何を行いたいかが見えてこない

【治療方法】

 ページの趣旨をはっきりさせる

【その他】

 銀行さんですか。大変ですね。

● このページで何をやりたいのですか?

 症状の欄にも書きましたが何をやりたいのでしょうか?企業イメージの向上ですか?それとも商品の宣伝ですか?トップページにお勧め商品などのコンテンツを置いている事からも「あわよくばインターネットで営業を」とか考えているのでしょう。それにしては商品説明がお粗末ですね。はっきり言って甘いです。

  • どの辺がお得なの?
    「3年複利定期せん太くん」がお得ですよって言われても素人には分かりません。何か他のものを引き合いに出して比較するのは基本でしょう。
  • グラフを作れ!!
    自分達の商品をアピールしたいのならグラフなどを用いてビジュアルに攻めてください。こんな事は保険のおばちゃんも良く使う手で、基本です!!

● あっこんなコンテンツあったんだ

 Topics以外のコンテンツの表示にはドロップダウンリストを使っているんですね。気付きませんでした。これでは意味が無いのではないでしょうか?トップページに直接置く事をお勧めします。

● 普通の人はアクセスしないよね

 商品の説明とかを一生懸命してますが、普通の人がこのページを見ますかね?まぁ十中八九見ないでしょうね。だってこの内容じゃ「日本債券信用銀行」に興味のある人以外見ないでしょうから。もしかしたらそんなマニアもいるかもしれませんがそれじゃだめですよね。(笑)

 今は金融ビッグバン等もあり多くの人が「金融」に興味を持っています。その辺の特集を組んでみてはいかがですか?

  • 金融の疑問質問 Q&A
  • 海外銀行と国内銀行の違い

等など。もっともあまり海外の銀行について特集を組みすぎて日本債券信用銀行さんの客がいなくなっては意味ないですが。(笑)まぁその辺は企業努力でしょう。正に骨身を削って頑張ってください。

 後はトップイメージはちらちらして目が痛いだけなので止めた方が良いでしょう。ちなみに全然カッコ良くないです。

〜結論〜

日本債券信用銀行では、平成8年8月29日より「情報ネットワーク室」を営業企画第一部の部外室として発足させましたが、この度の機構改革により平成9年9月1日より営業企画第二部情報ネットワーク室として業務を担当することになりました。 従来当サーバーを運営してきた情報企画室の業務を引き継ぎ、皆様のお役に立てるようインターネットでのサービスを行なって参りたいと思います。

FROM WebPage

とても本気でやっているようには見えません。片手間でやってませんか?企業体としてページを作る以上これは企業の顔になります。これでは自分で自分の顔に泥を塗っているようなものです。仮にも企業が専用の部署を作り業務を行うのなら、もっと自分達の商品を上手にアピールしてください。方法論としてはもっと論理的に説明を行い、グラフなどを用いてビジュアルに攻めてください。

Dr.Beyondによる診察結果

まあ、これはこれで良いんじゃないでしょうか?堅いページで人を寄せ付けない雰囲気が漂ってきますが、いかにも銀行らしいです。ただ、診察を申し込まれるくらいだから、それをどうにかしたいのでしょうね(^^;。アクセス向上と言う観点から考えると、かなり重症だと思いますので、抜本的な改革が必要だと考えます。

目的とターゲットをハッキリさせる

ページを見る限りでは、何をやりたいのかさっぱり分かりません。

  • 会社についての情報を調べたい人のためのページなのか、
  • 会社のイメージを向上させたいのか、
  • 新規の顧客を獲得したいのか、
  • 学生のためのリクルート情報のページなのか、

おそらくどれもやりたいと考えているのだと思いますが、どれも中途半端です。この中で「学生のみなさんへ」のページが比較的良い出来ですが、これも就職資料をwebに載せた以上の意味は無いように思います。情報のデジタル化は非常に重要な事ですが、それだけなら誰でもやれる事なので、これからのインターネットはその一歩先を目指さないと淘汰される運命にあると思います。

webで有名になろう

僕が無知なだけかもしれませんが、日本債券信用銀行って言われても全然分かりませんでした。最近は、不良債権回収のコンサルタントとかをやっていてTVとかにも出ているようですが、あまり金融関係に興味はないので良く知りません。もしかすると、インターネットをやっている大多数の人も知らない人が多いのではないかと思います。

まずは、それの改善を目指すと良いと思います。

現状のままだと「既に日本債権信用銀行を知っていて、たまたまそのアドレスも知ったので、ちょっと見に行く」と言う感じだと思います。これだと、個人が趣味でページを開いて名刺に印刷していい気になっているのと全く同じです。要は、インターネットを使ってるぜ〜と言う自己満足にしか過ぎません。

まあ、たぶんその筋の人の中では有名な会社だと思います。ただ、webで成功(アクセス向上)を目指す場合は、知らない人にも来てもらうと言うのが大事です。つまり、それはweb上での知名度アップ・イメージ向上を目指すと言う事です。

差別化を図る

YAHOOでキーワード「銀行」で調べた所523件ヒットしました。多すぎて見る気にもなれませんが、全国ほとんどの銀行がページを開いているのでしょう。で、それぞれのページのコンテンツは、せいぜい

  • 商品の説明
  • シミュレーション
  • リクルート案内

ぐらいだと思います。たまに、気の利いた所が電子決済の実験なんかやってる程度でしょう。

これだけ、ライバルが多い中でページを開いてもらうには、他行とはかなり変わった事をやらないと行けません。また、商品を売るにもカタログ以上の情報を載せ、買いたい人以外の人にも訴求力のある構成にしていかないとwebでは成功しないと思います(シミュレーション程度じゃ弱い)。

次から、具体的な改善案に入っていきます。

商品の事は忘れる

これだけライバルが多い中で、webで見た人の注文があるかと言えば、多分無いと予想します。それなら、いっそのこと商品の事など2の次にしてみてはどうでしょうか。

僕は利息マニアでは無いので、数字など見たくありません。では、どういう物がみたいかと言うと、銀行で働く人々の生の声です。例えば、どういう仕事をやっているのか全然知りませんし、仕組みや組織なども分かりません。また、堅いイメージがありますが、中の人はきっと変な人もいっぱいいるのでしょう。

そう言った銀行で働いている人の生態を、社内報とか裏話・暴露話風に書き綴っていくと言うのはどうでしょうか?

人間誰しも、ゴシップ記事とか裏話というものは好きだと思います。特にエリートと呼ばれる銀行員の怪しげな生態は興味あります。そういうのを、バンバン載せていくわけです。参考ページとして、女子校の先生が開いているページを紹介しておきます。

で、もしこういったページを作られるとしても、現在のwebページを作られている方や広報部と言ったものが作っていては全く駄目です。やはり、ゴシップ好きは女性ですので、若い女性行員の中から公募して作るのが良いと思います。「月に何万ヒットがあればボーナスを幾ら」みたいな形にすれば、結構面白がってやる人も出てくるのではないでしょうか?その際、上司が一々内容をチェックしているようだと意味がありません。誰も自分の組織に不利になるような事は好んでしませんので、信用して若い感性に任せた方が良いと思います。

まあ、これ以上の具体的な内容は、そちらの若い方にお任せするとして(笑)、もしうまく行けば、かなり話題になるページではないかと思います。そして、開かれた銀行・親しみやすい銀行と言うイメージで、商品販売・リクルートにも好影響を及ぼすと考えます。

P.S.

お札の数え方のテクニックについて解説した「勘定マニアックス」とかも面白いかもしれません。

まとめ
  • 目的をハッキリさせましょう。
  • 図をふんだんに使って、分かりやすく説明しましょう。
  • 知らない人を呼び込む努力をしましょう。


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