医 師 所 感 



アクセス向上に関して、思った事をつれづれなるままに書いてみました。


World Wide Webの特徴

Webページの特徴としては以下のようなものが考えられる。

  • 誰でも手軽に情報発信が可能なメディアである。
  • やり方次第では、全世界(全国)を相手に情報発信が可能。情報発信者の地理的な状況にとらわれない。
  • 匿名性の高いメディアである。掲載に際して、審査などが行われない。
  • リアルタイム性が非常に高い、または、求められる。
  • Goo、Infoseek と言ったロボット型のサーチエンジンで、全検索が可能。
  • 物理的に移動するわけではないので、ページ間の移動が一瞬で行える。

現在のインターネット状況の特徴としては、以下のようなものがある。

  • 急速に人口が増加している。
  • 大学生・研究者等の比較的知識レベルの高い人が多く参加している。一般の人でも、最低限ブラウザの設定等の出来る位の知識を持っている人が多い。
  • 色々な意味で、環境が未整備である。

以上のような事を合わせると、以下のような推論が導かれる。

  • webページの多くは怪しいと思われている。

比較的知識レベルの高い人が多いため、騙される事に対する免疫・意識が高いと考えられる。そして、匿名性を保ったまま誰でも情報発信が出来る事が知られている。また、ページの信憑性を調査したりする機関が無い。したがって「ページを見ると、まずは疑ってかかる」と言う姿勢が多くの人にあると考えられる。

  • 1ページあたりの、滞在時間が短い。

見る方としても全世界を相手にするので、訪問可能なページの絶対数が多い。また、手軽に情報発信が出来るというのが、ページ数の増加に拍車をかけている。さらに、ページの移動が一瞬で可能なため、つまらないと思われたページは、すぐに飛ばされる傾向がある。たとえ、インターネット人口の増加が急激でも、それ以上の割合でページ数が増加するため、1ページあたりの滞在時間は必然として短くなる。

  • ライバルが多い

よほど優れたアイデアでない限り、同じような事を考える人は多い。これまでは、それを実行するかどうかが重要であったが、webページではその敷居が低くなっている。また、検索エンジンによる全検索が可能な事から、多数の同種ページとの比較が常に行われる。「地元」と言う概念が無いため、競争に勝ち残るためには内容の良さが求められる。

1998年3月8日

【Beyond】

Webページの今後の方向性

Webページの特徴に「グロバールな地域性を持つ」と言うものがある。しかし、今後さらに増加していくページの全てが、そのグローバル性を満たしている必要はあるだろうか?確かに、全世界(全国)を相手にボーダーレスの取り組みが出来る事は魅力であるが、イスラエルやソ連の歴史を見ても分かるように、必ずしもボーダーレスが求められるわけではない。ローカルなコミュニティーと言うものが、いつの時代でも求められる。

Webページにもそう言ったローカル性の高い、特定のグループ向けのページと言うような物が増加していくであろう。たとえば、仲間内の掲示板とかイベント連絡用のページである。

これまでの YAHOOやGOO等と言った検索ページは、グローバル向けのページを検索するための物である。そこでHITした中から、関係の無い人の自己紹介や趣味のページに行ってもつまらないのは言うまでもないが、それは作った本人が悪いのではなく、関係の無い情報を提供した方が悪いのである。検索サービスも、ローカル性を考慮したものが必要になっていくだろう。

それとともに、作る側もしっかりと対象の範囲を絞り、それに応じたページ作成や宣伝を行う必要がある。「個人的なページを検索ページに登録して全世界の人と友達に」とかは無駄な事であるし、検索ページに登録してアクセス増を考えるならそれなりにしっかりしたページを作る事が重要である。

ローカルページには、ローカルページなりの良さがあるし、そんなページがアクセスの多さを目指しても仕方が無い。内容についても、一般的な考え方が当てはまるはずも無い。

要は棲みわけが進むであろう、と言う事である。

1998年3月9日

【Beyond】

トップページ