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2009年03月05日(木) 16時04分

三重で高1自殺、いじめか 遺書に同級生7人の名東京新聞

 三重県伊勢市の私立皇学館高校に通う1年生の男子生徒(16)=同市=が、学校でいじめを受けていたとする内容の遺書を残し、自宅で自殺していたことが分かった。

 同校によると、3日、生徒が学年末試験を無断で欠席したため担任が家族に連絡。靴や弁当は自宅にあったが姿が見えなかった。仕事先から戻った父親と母親、伊勢署員が同日正午ごろ、自宅2階の屋根裏部屋で生徒が首をつって自殺しているのを発見した。

 遺書は自宅内にあり、パソコンの文字で「暴言、暴力、嫌がらせが浴びせられ、精神的に嫌になった」などと書かれ、いじめにかかわったとされる同級生の男女7人の名前が挙げられていた。

 遺書とは別に、所属する陸上部員全員や親しいクラスメートにお礼の言葉を書き残しており、4日の通夜の際、封筒に入れてそれぞれの生徒に渡されたという。

 生徒は3人きょうだいの長男。正義感が強いまじめな子で、足が速く、陸上部では次期エースとして期待されていた。

 同校は学年末試験最終日の7日に全校集会を開いて、事実関係を説明。その後、同級生らから話を聴く。

 大島謙校長は「無力感でいっぱい。事実をしっかりと調べるのが亡くなった生徒の供養になる。両親の意向を最大限尊重して調査したい」、中村貴史教頭は「無断欠席などをしたことはなく、いじめは把握していなかった」と話している。

(中日新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009030590160427.html