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2008年12月31日(水) 20時47分

「年越し派遣村」に130人=炊き出しや職業相談支援−東京・日比谷公園時事通信

 解雇され寮を追い出されるなどした派遣社員らを支援しようと、東京都千代田区の日比谷公園に31日、約20団体の実行委員会による「年越し派遣村」が開設され、年越しそばなどの食事の炊き出しや生活・職業相談会などが行われた。
 不動産会社で約5年マンション販売をしていたが、昨年会社が倒産したという男性(54)はスーツ姿で訪れた。「心配掛けるので両親とは4、5年電話してない。こういった支援は助かる」と言い、暗い表情で年越しそばをすすった。
 OA機器販売の上場会社で総務の仕事をしていた男性(34)は「仕事が合わず3、4年前に辞め、合う仕事が見つからないまま今は簡易宿泊街にいる。自立できるまで支援してもらいたい」と話した。
 村には、全国の市民団体や個人から米や野菜、果物、飲料水などが届けられた。約360人集まったボランティアが食材運搬や調理、会場案内などに当たった。
 主催者によると、31日は午後6時までに129人が支援を受けるための入村手続きを行い、食事、防寒着などを提供された。住む所がない83人は宿泊施設のあっせんを受けた。また弁護士らが30人の相談に応じ、ほとんどが正月明けに生活保護を申請することを決めた。 

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