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2008年12月31日(水) 12時52分

「派遣仕事切れうっぷん」…六本木に包丁男、発砲逮捕スポーツ報知

 東京・六本木ヒルズ付近で30日夜、包丁を振り回したなどとして、警視庁麻布署は同日、銃刀法違反と公務執行妨害の現行犯で東京都杉並区の無職、椎名賢次容疑者(28)を逮捕した。逮捕する際、同署員が威嚇発砲した。けが人はいなかった。

 麻布署によると、椎名容疑者は「12月中旬に派遣の契約が切れ、今後仕事に就くあてがなく、うっぷんを晴らしたかった。刃物で人を脅かして自分を誇示したかった。包丁は30日に買った」と供述している。

 逮捕容疑は30日午後8時35分ごろ、港区六本木6丁目の六本木ヒルズ森タワー前で刃渡り約16センチの包丁を所持するなどした疑い。

 六本木ヒルズ近くの喫茶店前に包丁を持った男がいるとの通報があり、現場に駆け付けた同署の巡査部長(35)は椎名容疑者を喫茶店から数十メートル離れた森タワー前まで追跡。椎名容疑者が「刺すぞ、この野郎」と言いながら包丁を振り回したため、巡査部長は「刃物を捨てろ」と警告した上、拳銃を空に向けて1発威嚇発砲し、椎名容疑者が包丁を足元に置いたところを取り押さえた。

 麻布署の阿多孝治署長は拳銃使用について「現時点では適正な執行と考えている」とコメントしている。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081231-OHT1T00147.htm