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2008年12月30日(火) 21時52分

次世代バイオで飛行成功 NZ航空、世界初中国新聞

 【シドニー30日共同】ニュージーランド航空は三十日、食用や飼料以外の作物を使った「次世代バイオ燃料」の原料として注目される多年生植物ヤトロファ(ナンヨウアブラギリ)から抽出した油を使用した飛行試験に成功したと発表した。同社によると、次世代バイオ燃料による飛行成功は世界で初めて。

 主要な温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)を多く排出する航空業界の地球温暖化対策に寄与しそうだ。

 CO2排出量の多い石油や石炭など化石燃料の代替エネルギーとして生産が伸びているバイオ燃料は、トウモロコシなど食用や飼料用の穀物から生産され、穀物価格高騰を招いた。ヤトロファは食用でない上、やせた土壌や乾燥した気候に強い。

 試験飛行はオークランド国際空港を発着、約二時間かけて行われた。ボーイング747—400の四基あるエンジンの一基で、既存のジェット燃料とヤトロファを一対一で混合して使用。エンジンに問題はなく、空中停止と再始動にも支障はなかった。

 世界の航空会社では、英大手ヴァージンアトランティック航空が今年二月、ココナツなどを使用したバイオ燃料飛行に成功。日本航空は非食用植物などのバイオ燃料を使ったテスト飛行を、来年一月に実施する予定。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200812300266.html