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2008年12月30日(火) 16時38分

4日連続の空爆、10人死亡 ガザの死者360人超に中国新聞

 【エルサレム30日共同】ロイター通信によると、イスラエル軍は三十日未明、パレスチナ自治区ガザに対し四日目となる空爆を実施、強硬派ハマスの政府庁舎などを破壊し、十人が死亡した。AP通信によると、空爆開始以来のパレスチナ人死者数は二十九日夜までに三百六十四人となった。

 一方、ガザから発射されたロケット弾と迫撃弾が二十九日夜、イスラエル領に着弾し、近くにいた二人が死亡した。イスラエル人の同日の死者は日中の一人と合わせ計三人となり、イスラエル軍が二十七日に大規模空爆を始めてからは計四人となった。

 軍はガザ境界付近に戦車部隊を集結させており、地上侵攻の恐れも出ている。一日で三人の犠牲が出たことで侵攻に向けたイスラエル世論の圧力が強まりそうだ。欧州連合(EU)は緊急外相理事会を三十日にパリで開催することを決定、国際社会の懸念が高まってきた。

 イスラエル人の死者を出したのは、同国中部の都市アシュドッドへのロケット弾攻撃と、ガザとの境界付近への迫撃弾攻撃。アシュドッドはガザから約三十キロ離れており、ロケット弾攻撃による死者が出たのは初めて。ガザ地区内で製造されるロケット弾より高性能で、外部から密輸されたカチューシャ・ロケットが使用されたとみられる。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200812300218.html