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2008年12月30日(火) 14時23分

東京株、年間下落率42%…大納会終値は8859円スポーツ報知

東京証券取引所の大納会で、鐘を打つ小椋久美子(左)と潮田玲子

 今年最後の取引となる大納会を迎えた30日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)の終値が前日比112円39銭高の8859円56銭と4営業日続伸した。しかし昨年の大納会終値からの年間下落率は42・1%と、バブル経済崩壊が始まった1990年(38・7%)を超え、過去最大となった。米国発の金融危機が直撃し、世界的な景気悪化が相場下落に拍車を掛けた。来年も厳しい状況が続くとみられ、市場では「株価が上昇基調に転じるのは2010年以降」(大手証券)との見方が多い。

 大納会の平均株価が前日比で上昇したのは2年ぶり。全銘柄の値動きを示す東証株価指数(TOPIX)終値は4・47ポイント高の859・24。出来高は約8億5300万株。

 今年は最初の取引の大発会で、平均株価が7年ぶりに下落。3月には米証券大手ベアー・スターンズの経営危機が表面化、平均株価の終値は1万1787円まで下げた。

 米金融機関の損失処理が峠を越えたとの見方から、6月には1万4489円まで上昇したが、夏以降は米景気の悪化懸念から再び下落基調に戻った。9月、米証券大手リーマン・ブラザーズの破たんで金融危機が拡大し、平均株価は3月の安値を更新した。

 9月下旬に米下院が緊急経済安定化法案を否決すると、ニューヨーク市場のダウ工業株30種平均が史上最大の下落幅を記録。アジア、欧州と世界株安の連鎖が続いた。

 東証では海外投資家を中心に換金売りが広がり、10月には平均株価が前日比10%前後も下げる歴史的な暴落が何度も起きた。同月27日には、2003年4月に付けたバブル後最安値を更新し、終値は7162円と1982年10月以来26年ぶりの安値となった。翌28日には一時、7000円も割った。

 その後は各国の景気対策などを受け、やや値を戻したが、上値が重い展開が年末まで続いた。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081230-OHT1T00157.htm