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2008年12月29日(月) 06時01分

[編集長の選ぶ10大ニュース]「小悪魔ageha」中條編集長スポーツ報知

 「毒ギョーザ」と「王理恵さんの破局」で始まり「100年に一度の大不況」と「飯島愛さん急死」で終わろうとしている2008年。日々のニュースを追い続けてきた人たちの目にはどう映ったのか。永田町騒然の論文を掲載したあの総合誌の編集長からキャバ嬢のカリスマまで、「変」の一文字では片づけられない一年を振り返ってもらった。敏腕編集長たちがそれぞれ独特の切り口で、今年をメッタ斬りした。

 今やキャバクラ嬢だけにとどまらず、一つのカルチャーをリードする存在となった月刊誌「小悪魔ageha」。出版不況の中、好調をキープする数少ない雑誌の一つだ。創刊編集長の中條寿子さん(30)が1位に選んだのが「2007年よりも“盛り”が落ち着く」。

 “盛り”とは、キャバ嬢たちに人気の巨大化したヘアスタイルのこと。「昨年は盛り頭が大人気。さらに、つけま、ライン、ラメなどで顔も盛り盛り。でも今年はデカさ勝負から一転して小盛りに。顔面からもラメをなくす方向にシフトしてます」。ちなみに2位の「スジ」とは巻き髪のバリエーションの一つ。

 今年もage嬢が独自の感性で飛びついたグッズが、数多くランクインした。3位の「コロコロ」、4位の「セルローラー」はタレントのIKKOさんも紹介した美容アイテム。8位の「オロ(ナミン)C」は「なんとなくクセになって飲んでしまう魔法のドリンクとして、1日1本必ず飲むってコが続出」したという。

 今年終盤の急激な不況は、夜の世界で働く彼女たちにも、少なからず影響を与えた。労働時間の短縮や客足の減少…。昼キャバや朝キャバへの転向を余儀なくされるコもいた。しかしめげてはいられないという。78年生まれの中條さんは、バブルの恩恵を受けたことはない。「物心ついたときから日本は不景気。世代的に不景気が身にしみる…という実感はない」と中條さん。「欲しいものがあったら、自分の努力で頑張る。そうやって生きていく道を選んだのが、age嬢だからです」と力強く気持ちを代弁した。

 ◆中條 寿子(なかじょう・ひさこ)1978年2月9日、東京都生まれ。30歳。大学卒業後、01年、英知出版(現・インフォレスト)に入社。05年4月に別冊「ナッツ」編集長、05年9月に季刊誌「ヘアメイクナッツ」編集長などを経て、06年11月から月刊誌「小悪魔ageha」の初代編集長。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081229-OHT1T00084.htm