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2008年12月29日(月) 06時01分

[編集長の選ぶ10大ニュース]「SPA!」渡部編集長スポーツ報知

 「毒ギョーザ」と「王理恵さんの破局」で始まり「100年に一度の大不況」と「飯島愛さん急死」で終わろうとしている2008年。日々のニュースを追い続けてきた人たちの目にはどう映ったのか。永田町騒然の論文を掲載したあの総合誌の編集長からキャバ嬢のカリスマまで、「変」の一文字では片づけられない一年を振り返ってもらった。敏腕編集長たちがそれぞれ独特の切り口で、今年をメッタ斬りした。

 テレビのドキュメント番組で取り上げられるなど今年も絶好調をキープした「SPA!」。取材日の最高気温が19度を超え、急きょ「冬が暖かい」が6位にランクインした。「地球の歴史的に見ると寒い時期のはず。やっぱり温暖化ですね。というか今日だけですけど…」。渡部編集長(41)の10大ニュースは話しているうちにも変化していく。

 いわゆる「モナ岡」騒動では、あえてサイドストーリーに着目。世界の王さんの「(プロ野球選手が)9800円の所に行くのは、いかんわな」とのコメントを絶賛した。「普通は『不倫はイカン!』と言わなきゃいけない場面で、みんなが思っていたことをワンちゃんが言ってくれました」

 未曽有の雑誌不況。一時代を築いた有名誌の休刊、廃刊が相次いだ。「月刊現代も月刊プレイボーイ(ともに休刊)も衝撃でした。男性総合月刊誌が成立しないことを物語ってます。ウチも月刊誌的な性格があるんで。おじさんたち読んでください、と」。

 リーマン破たんをきっかけに、底なし沼に足を突っ込むことになった今年。だからこそ、笑いの代名詞のような男の死を2位に挙げた。「赤塚さんの大ファンでした。やっぱり『これでいいのだ!』っていう気持ちは大事です。こんな時代だからこそ『このぐらいはお金を使ってもいいのだ!』っていうようなマインドは持っていたいです」。

 ◆渡部 超(わたなべ・とおる)1967年4月24日、鳥取県生まれ。41歳。上智大理工学部卒業後の92年、扶桑社入社。93年より「SPA!」編集部へ。03年に副編集長となり、今年9月から第8代編集長に就任。今月7日にはTBS系ドキュメンタリー番組「情熱大陸」にも登場。

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20081229-OHT1T00082.htm