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2008年12月29日(月) 16時29分

夫の死を悼み本を自費出版中国新聞

 広島市中区の主婦桑田啓子さん(71)が、がんのため11月に亡くなった夫との日々をつづった「家族・準家族」(文庫版、73ページ。3800円=送料込み)を自費出版した。自作の詩と写真でたどり、親交の厚い知人を「準家族」として紹介。「心を分かち合える家族はかけがえのない財産」と、3人の子どもと編集に励んだ。

 夫の坦(ひろし)さんは、服や革製品に花柄などを描くデザイン業で家族を支えた。今年2月に大腸がんが見つかり、9カ月の闘病の末、73歳で他界した。

 もともと坦さんは証券マン。35歳の時に「もっと家族に愛情を注ぎたい」と早期退職した。デザインを独学で磨き、家族のそばで創作を続けた。

 本には啓子さん自作の詩16編が載る。病床の坦さんに付き添った時の心境などをつづっている。

 写真は、坦さんの闘病中に開いた誕生会や家族旅行など約100枚を掲載した。

【写真説明】亡夫との日々を振り返る本(手前)を自費出版し、思い出を語り合う桑田啓子さん(左)と次男の守さん

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200812290063.html