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2008年12月29日(月) 03時09分

三井住友海上など3損保、経営統合で最終調整読売新聞

 損害保険2位の三井住友海上グループホールディングスと4位のあいおい損害保険、6位のニッセイ同和損害保険の大手3社は28日、2009年秋にも経営統合する方向で調整に入った。

 本業の収入である連結正味収入保険料(2008年3月期)は3社合計で約2・7兆円に達し、長く首位を保っていた東京海上ホールディングスの約2・2兆円を抜き、国内最大だ。少子高齢化に加え、米国発の金融危機で自動車販売の落ち込みが激しく、保険料収入の約4割を占める自動車保険は長期低迷が見込まれている。統合により経営基盤を強化し、勝ち残りを図る。

 3社は年明けから統合の具体策を詰める。第1段階として共同で持ち株会社を設立し、3社を傘下にぶら下げて合理化を進め、第2段階としては持ち株会社の下で3社が合併し、関連業務をそれぞれ統合する案が有力とみられる。

 統合後も当面、各契約者との契約内容は変わらないようにする。

 三井住友は、メガバンクの一角を占める三井住友フィナンシャルグループとの関係が深い。あいおいはトヨタ自動車が大株主で、営業面でも協力関係を築き自動車保険に強みを持つ。ニッセイ同和は日本生命保険の営業力を背景に、損害保険商品販売で攻勢をかけている。

 統合により、顧客基盤を相互に融通することが可能になる。また、重複分野を合理化することで浮いた資金をシステム投資などに振り向けることもできる。

 01〜04年の業界再編で、主要損保は東京海上、損害保険ジャパン、日本興亜損害保険を含む6社体制となっており、今回の統合でこれが崩れる。損害保険業界のさらなる再編の呼び水になる可能性があるほか、銀行、証券、生命保険など業態の垣根を超えた金融再編に結びつくことも考えられる。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081228-00000045-yom-bus_all