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2008年12月29日(月) 12時01分

詐欺未遂:裁判員制度を悪用「辞退には費用いる」 防犯協会員名乗り−−一関 /岩手毎日新聞

 一関市室根町で今月中旬、防犯協会を名乗って訪問し、裁判員制度を悪用したとみられる手口で現金をだまし取ろうとした新手の詐欺未遂事案が2件発覚し、県警や地裁が注意を呼びかけている。
 県警によると、事案は17、18日に発生。訪問前日、1人暮らしの高齢女性2人宅に男の声で「防犯協会ですが、明日用件があるのでお邪魔します」などと、標準語で話す電話があった。
 翌日、ジャンパーを着た40〜50歳代の男2人が、それぞれの自宅に来て「あなたの名前が裁判所に登録されています。登録されると、今後仙台や盛岡の裁判所から呼び出しがある」と作り話をし、「断るのも可能だが、そのためには手続きが必要で費用もかかる。その費用をもらえれば、協会が代わりに断る手続きをする」などとして、金銭をだまし取ろうとしたという。
 2人は不審に思ったため、現金は渡さず被害はなかった。同市室根支所に相談があったため、発覚した。
 盛岡地裁は「裁判員制度にそのような費用を払う制度はない。不審な電話にご注意を」と呼びかけている。【狩野智彦】

12月29日朝刊

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081229-00000048-mailo-l03