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2008年12月29日(月) 19時40分

年越しのお札は81兆円台 不景気で16年ぶり低い伸び東京新聞

 財布の中や銀行の現金自動預払機(ATM)などで年を越すお札の総額が約81兆6000億円と、前年末に比べて0・4%程度の増加にとどまることが29日、日銀の資金需給見通しで分かった。日銀は30日に集計結果を発表する。

 0・4%増は、コンピューターの「2000年問題」に絡む特殊要因を除けばバブル経済が崩壊した最中の1992年以来、16年ぶりの低い伸び率となる。

 金融機関関係者によると、世界的な経済危機による雇用不安などから節約志向が高まり、お札を多めに持つ人が減っていることが背景にある、という。年末年始の休日が前年より短いことも影響している、との指摘もある。

 日銀は、相次いで利下げを実施したほか、金融市場向けに大量の年末越え資金を供給している。しかし金融機関から企業や家計にはお金が十分に回っておらず、年越しのお札は低い伸びにとどまる見通しだ。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008122901000461.html