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2008年12月29日(月) 19時02分

日本が支援不参加なら中断 北朝鮮、核施設無能力化で東京新聞

 【北京29日共同】北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議に参加している北京の北朝鮮大使館幹部は29日、核施設無能力化について「日本が(見返りの)重油支援を行わなければ作業を中断する」と述べ、拉致問題に進展がないとして支援参加を拒んでいる日本の姿勢を強く批判した。

 訪中し、同幹部と会談した超党派の「日朝国交正常化推進議員連盟」事務局長、川上義博参院議員(民主党)が共同通信に明らかにした。川上氏と同日会談した中国共産党対外連絡部幹部も「一つの問題(拉致)で他の問題(核)に影響を与えるべきでない」と指摘。中朝両国がそろって日本に重油支援拒否の再検討を促した形だ。

 大使館幹部は、無能力化作業の進ちょく状況について「90%は終了した」と言明。「日本が支援を履行しないのは合意違反だ」と述べ、「行動対行動」原則に従うべきだと強調した。

 拉致問題については「再調査委員会は事務的には発足していると個人的に思う」と述べ、同委が既に発足した可能性を示唆。「日本が経済制裁を解除すれば調査が開始されるのは当たり前だ」とし、再調査の実施は一部制裁の解除と同時が条件だと強調した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008122901000452.html