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2008年12月29日(月) 15時55分

ハワイ邦人客、減少の一途 “あこがれの島”取り戻せ東京新聞

 ハワイを訪れる日本人観光客の減少傾向に歯止めがかからず、地元観光業界が苦慮している。書き入れ時の冬休みシーズンを迎えたが、海外旅行先の多様化に加え、燃料高騰に続く景気悪化が重くのしかかっており、業界は“あこがれの島”復活に躍起だ。

 「数年前まで90%以上あった客室の平均占有率が信じられないほど落ちてしまった。マーケットが確実に縮んでいる」。ワイキキビーチが目の前にあるホノルルの「パシフィック・ビーチ・ホテル」(約830室)で、日本人を含めた宿泊客のセールスを担当する綿貫一宏さんは嘆く。

 ショッピングの名所として知られ、広大な敷地に約300店舗のブティックやギフトショップなどが並ぶ「アラモアナ・センター」に店を構える日系人経営者も「日本人客の落ち込みを肌で感じる」と語った。

 1997年に近年では最高の220万人を記録したが、昨年は129万人。日本人が6割を占める恒例のホノルル・マラソンは今年、日本からの参加者が前年比で約2600人減った。

 ハワイ州旅行局のデービッド・ウチヤマ氏は「日本の企業と手を組み、ハワイでの結婚式を売り込んだり、イベントを開催し『あこがれのハワイ』を取り戻したい」と話している。(ホノルル共同)

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008122990155507.html