【ワシントン28日共同】ライス米国務長官は28日放映の米CBSテレビの討論番組で、北朝鮮が核計画申告の検証に関する米国との合意に基づき、検証文書を作成することに合意するまでは「いかなる便宜も供与しない」と述べ、寧辺の核施設無能力化の見返りとなる経済・エネルギー支援の中断を継続する方針を示した。
その上で「(北朝鮮を除く6カ国協議の)他の5カ国のこうした立場が最終的に北朝鮮を正しい行いへ導くだろう」と述べ、5カ国が結束して圧力をかけ続けることにより、事態打開につながるとの期待を表明した。
また、北朝鮮はプルトニウムだけでなく、ウラン濃縮による「核兵器(の開発・製造)への道を今も突き進んでいるか、あるいは過去に追求していた」と明言し、ウラン濃縮など「多くの厄介な問題」への検証適用の必要性も訴えた。
「北朝鮮は今でも『悪の枢軸』の一角か」とのCBS側の質問には正面から答えなかったが、対話路線に転換して北朝鮮に対するテロ支援国家指定を解除し、6カ国協議の枠組み維持を優先したことについては「これ以外の選択肢はなかった」と弁明した。