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2008年12月28日(日) 19時18分

オバマ氏題材の「差別ソング」、共和党全国委員長が非難CNN.co.jp

(CNN) 共和党全国委員会のマイク・ダンカン委員長は27日、米史上初の黒人大統領に就任する民主党のバラク・オバマ氏を、人種差別用語で描写した歌「Barack the Magic Negro」(バラク・魔法の黒んぼ)に「ぞっとした」と述べた。

同委員長は、共和党が敗北した今年の大統領選挙が党への警鐘だと述べたうえで、問題の歌について「こんなものが適切だと思う者がいることに衝撃を受け、がくぜんとしている。これがわれわれを正しい方向に導かないのは明らかだ」と述べた。

歌は同党テネシー支部元会長で、同委員会の次期委員長に立候補しているチップ・サルツマン氏が、クリスマスに合わせて同委員会のメンバーに配ったパロディーCD「We Hate the USA」(米国が大嫌い)に収録されている。サルツマン氏は26日、「大半の人は政治風刺と認識するだろう。全国委員会のメンバーも理解すると思う」などと述べ、CD配布が間違っていないとの立場を強調した。

「Barack the Magic Negro」は1960年代のフォークソング「パフ」の替え歌で、昨年ラジオ番組で初めて紹介された。米紙ロサンゼルス・タイムズが論説でこの歌に言及し、黒人差別の歴史に罪悪感を持つ有権者にオバマ氏がアピールする可能性を指摘したことがある。替え歌の作詞は、サルツマン氏の長年の知人ポール・シャンクリン氏が手がけた。

原曲「パフ」の作詞者であり、フォークグループ「ピーター・ポール&マリー」のメンバー、ピーター・ヤーロウ氏はCNNに対し、替え歌のCDが配布されたことに不快感や衝撃を表明した。ヤーロウ氏はオバマ氏の選挙運動を支援した1人。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081228-00000007-cnn-int