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2008年12月28日(日) 03時14分

H2ブロッカー・発毛剤・鎮痛薬…ネット通販禁止へ読売新聞

 来年6月の改正薬事法施行に合わせ、厚生労働省は、安全が確保できないとして、インターネットなどによる一般用医薬品(市販薬)の通信販売を規制することを盛り込んだ省令改正を年明けにも行う方針を固めた。

 ネット販売業界や政府の規制改革会議が「消費者の利便性を損なう」として反対しているが、同省は、改正に伴う自治体の準備期間も考慮し、省令改正を急ぐ必要があると判断した。今後、業界側から安全確保のための具体的提案が示されれば、幅広く議論することなどを検討する方針。

 2006年6月に成立した改正薬事法は、市販薬を副作用リスクの高い順に1〜3類に分類。1、2類は薬剤師らによる文書での説明や情報提供が必要とされたが、3類は情報提供が不要となった。このため同省は、1、2類については対面販売が原則だとして、通販を禁じる省令案を今年9月に公表した。

 これに対し、楽天などネット業界は反発。楽天によると、11月以降、離島住民や障害者などから通販継続を求める署名が約14万件集まっているという。

 1、2類にはH2ブロッカー胃腸薬や発毛剤、主な風邪薬、鎮痛薬などが含まれており、省令が改正されれば、通販はビタミン剤や整腸薬などに限定される。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20081228-OYT1T00091.htm