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2008年12月28日(日) 22時58分

損保3社が経営統合へ 三井住友、あいおい、同和東京新聞

 損害保険業界2位の三井住友海上グループホールディングス、4位のあいおい損害保険、6位のニッセイ同和損害保険の3社が、経営統合する方向で調整に入ったことが28日、明らかになった。年度内の基本合意を目指し、2009年中にも統合する。

 あいおい損保とニッセイ同和損保が、三井住友の持ち株会社の傘下に入ることなどを検討。3社の統合が実現すれば、一般企業の売上高に当たる連結ベースの正味収入保険料は単純合計で約2兆7000億円と東京海上ホールディングスを5000億円程度上回り、業界トップになる。

 業界の勢力図を塗り替える強力な損保が誕生することで、生命保険や銀行も巻き込んだ金融業界再編に発展する可能性もある。

 損保業界では保険金の不払い問題を受け、再発防止に向けたシステム投資が拡大しているほか、商品やサービスの面でも競争が激化。世界的な金融危機に伴い保有する金融資産も値下がりしている。3社は統合で基盤強化を図り、関連会社などの統廃合や人員削減も進め、効率化を図るとみられる。

 三井住友海上は英国の保険大手アビバがアジア地域で展開する損害保険事業を買収したほか、中国の保険大手、太平洋保険グループと全面提携するなど海外展開を積極化させている。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008122801000423.html