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2008年12月28日(日) 22時03分

コメ減反、廃止含め見直しと農相 価格への影響試算東京新聞

 石破茂農相は28日、コメの生産調整(減反)について、廃止も含めて見直しを検討する考えを明らかにした。東京都内で記者団に「生産調整をやめるということを前提とはもちろんしないが、いろんな角度から検討を早急にする必要がある」と語った。

 農相は生産調整を段階的に全廃した場合に、コメの価格に与える影響を試算する考えも表明。議論の集約時期について「1つの節目は2010年度予算」と述べ、10年度予算案を編成する09年中の結論を目指す方針を示した。

 農相は「生産調整はやむを得ざる政策としてやっているものだ」とした上で、農家の高齢化や耕作放棄地の増加で「農業の持続可能性が失われる原因の1つに生産調整があるという認識を持っている」と説明。「タブーを設けず議論を行う」と述べた。

 減反を廃止する場合、農家の所得を維持する有効な代替策を打ち出せるかどうかが焦点となる。

 コメの生産調整は、米価維持のため作付面積を抑制する政策で、コメの生産量が消費量を上回った1970年代から実施。2007年度から生産者が自主的に減反を行う方式を導入したが、コメの価格が下がったため、08年度から国などの関与を強化していた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2008122801000400.html