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2008年12月28日(日) 23時06分

ガザ空爆 ハマスは第3次蜂起を呼びかけ 死傷者1000人に迫る産経新聞

 【カイロ=村上大介】イスラエル軍は28日、パレスチナ自治区ガザ地区に対する空爆を続行し、ロイター通信によると、空爆による死者は286人、負傷者は700人以上に上った。イスラエルが地上部隊投入も辞さない姿勢を示す一方、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスは「第3次インティファーダ(反イスラエル民衆蜂起)」を呼びかけており、双方の衝突はさらに激化する様相を見せている。

 イスラエルのバラク国防相は同日、「市民を守るために地上軍の展開が必要ならそうする」と語り、地上作戦を始める可能性に言及した。AP通信によると、イスラエル政府は同日、閣議で6500人の予備役の招集を承認した。軍が地上部隊をガザ地区との境界に集中させているとも伝えられ、攻撃が長期化する可能性もある。

 一方、シリア在住のハマス指導者、ミシュアル氏は27日、中東の衛星ニュース局アルジャジーラに対して「インティファーダを求める」と語り、パレスチナ人に自爆テロも含めて徹底抗戦するよう呼びかけた。

 28日の空爆ではハマスの主要施設などが攻撃され、モスク1カ所も被害に遭った。ガザ地区からのロケット弾攻撃も続いており、ガザ地区から約30キロのイスラエル中部の都市アシュドッドにまで着弾した。

 ヨルダン川西岸や東エルサレムのほか、エジプトなどのアラブ諸国では空爆への抗議行動が行われ、イスラエルへの反発は周辺に広がっている。

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