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2008年12月28日(日) 19時44分

JRA 売上高が11年連続下落産経新聞

 日本中央競馬会(JRA)が28日に発表した2008年の年間売上高は対前年比0・3%減の2兆7502億99万400円と、11年連続で前年を下回った。もっとも下落幅は縮小傾向にあり、下げ止まりの兆しは見せている。

 JRAの年間売上高は平成9年に4兆円を突破したのをピークに下落傾向が続いている。今年、下落幅が改善されたのは、シェアを40%程度に拡大しつつある3連単を特定レースだけではなく、夏以降、全レースに拡大した−などの理由から。JRA広報部では「現在の経済情勢では、この売り上げは及第点ととらえていいかもしれない」とコメントしている。

 下げ止まりの兆しはあるものの、来年以降は不透明だ。第一生命経済研究所主任エコノミストの永浜利広氏は「(世界的な金融危機で)景気が今年よりさらに悪くなるという大前提がある」とした上で、宝くじやサッカーくじなどに人気が集まる傾向を指摘。「めんどくさいギャンブルが衰退している」と話す。

 一方、インターネットの普及で“ギャンブラー”が株や外国為替などに流れていると見るのは経営評論家の堀紘一氏。「小口資金でできて手数料も少なくて済む。基本的にばくちとしての妙味があり、一発を求める人が流れた。(競馬売り上げの)減少は当たり前」としている。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081228-00000552-san-horse