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2008年12月28日(日) 19時32分

ハマス、第3次蜂起呼びかけ ガザ空爆死傷者900人に迫る産経新聞

 【カイロ=村上大介】イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザ地区への空爆は28日も続いた。フランス通信(AFP)によると、救急当局者は死者が271人、負傷者が620人に上ったことを明らかにした。イスラエルが地上部隊投入も辞さない姿勢を示す一方、ガザ地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマスは「第3次インティファーダ(反イスラエル民衆蜂起)」を呼びかけており、双方の衝突はさらに激化する様相をみせている。

 イスラエルのバラク国防相は同日、「市民を守るために地上軍の展開が必要ならそうする」と語り、空爆に続き地上作戦を始める可能性に言及した。イスラエル放送は同日、軍が地上部隊をガザ地区との境界に集中させていると伝えた。

 一方、シリア在住のハマス指導者のマシャアル氏は27日、中東の衛星ニュース局アルジャジーラのインタビューで「インティファーダを求める。抵抗は自爆作戦によって続けられる」と語り、パレスチナ人に対して自爆テロも含めてイスラエルに徹底抗戦するよう呼びかけた。

 27日に始まった空爆は28日も、ハマスの治安施設などに対して行われた。これまでにハマスのテレビ局のほか、モスク1カ所も被害にあった。ガザ地区からイスラエルへのロケット弾攻撃も続いている。

 ヨルダン川西岸や東エルサレム、アラブ諸国ではパレスチナ人やアラブ人による空爆への抗議行動が行われ、イスラエルへの反発は周辺に広がっている。

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