2008年12月28日(日) 18時28分
37年ぶりの牝馬勝ち ダイワスカーレットは「大した馬」 有馬記念(産経新聞)
まさに“女傑”の強さを見せた。ダイワスカーレットは鋭いスタートダッシュで先手を奪うと、1000メートル59秒6の速いペースで一度も後続馬に影を踏ませることなく押し切る横綱相撲。「これといった逃げ馬がおらず、追ってから二の足があるんで我慢してくれると思った」と安藤。見事な作戦も牝馬の37年ぶりとなるグランプリ奪取を後押しした。
ダイワを追走した人気馬はことごとく脱落。3連単は有馬記念最高配当となり、ダイワの能力の高さの裏返しになった。「正直力で押し切り、この馬の強さが改めて分かった。大した馬ですよ」と安藤は誇らしげだった。
天皇賞・秋では同じ4歳牝馬のウオッカに2センチ差で敗れた。出走を回避したウオッカに一矢報いるには優勝しかないと、陣営は一丸となって仕上げてきた。ジャパンCを回避し有馬に照準を絞ったのもその表れ。安藤も「努力してくれた」と感謝した。これでGI4勝でウオッカに追い付き、デビュー以来の連続連対記録も12と牝馬首位のヒシアマゾンに並ぶ史上3位に。「まだまだ先があるので、頑張ってほしい」と安藤。
その思いをとらえたかのように、松田調教師は来年の海外遠征を口にした。どのレースかは検討中とのことだが、「一番強いところに駒を進めたい」。ディープインパクトなど日本馬8頭が跳ね返された凱旋門賞での雄姿に期待したい。(松本恵司)
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