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2008年12月28日(日) 09時58分

合併17市町の献血者24.8%減中国新聞

 全国的に献血者の減少が深刻化する中、広島県内の「平成の大合併」で発足した17市町の移動献血車を通じた献血者は合併前から24.8%減り、単独を維持した6市町の減少率(4.7%)を約20ポイントも上回ることが分かった。県赤十字血液センター(広島市中区)は「合併で自治体の担当者が減り、地域に密着した啓発活動が薄れている」とみている。

 同センターの集計によると、昨年度に23市町の地域や学区、企業で移動献血車を通じて献血した人は6万6244人。県内で平成の大合併が本格化する以前の2002年度に比べて2万28人(23.2%)減少している。

 この中で、合併を経た17市町の献血者は5年前から計1万9714人減り、減少率は24.8%。市町別の減少率は神石高原町が72.1%と最も落ち込みが激しく、▽安芸高田市46.5%▽大崎上島町と世羅町45.7%▽安芸太田町42.0%—と続いた。

 これに対し、単独を維持した6市町の減少率は4.7%にとどまった。中でも府中町は04年3月に開業した大型商業施設での実施などが奏功し、22.8%と大幅に増加。竹原市も0.4%と微増した。

 固定施設を含めた広島県内での献血者は1990年代に入って減少し、昨年度は11万9844人とピーク時(91年度)の約6割に。本年度は11月末現在で8万1718人と、昨年度同期をわずかに上回っている。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200812280055.html