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2008年12月28日(日) 15時18分

緊急地震速報「役立たない」43% 神戸で被災者100人調査中国新聞

 阪神大震災から十四年を迎えるのを前に、共同通信社が神戸市の被災者百人に実施したアンケートで、昨年十月に本格的な運用が始まった気象庁の緊急地震速報について、43%が「(被害を軽くするのに)役に立つと思わない」と考えていることが分かった。

 理由は「間に合わない」との回答が目立った。大きな揺れの直前に警戒を呼び掛ける速報だが、大地震の経験者が効果に厳しい見方をしていることが浮かび上がった。

 井戸敏三いど・としぞう兵庫県知事が今年十一月に「関東大震災が起きればチャンス」と発言したことについては、80%が「不適切」とした。

 アンケートは十一—十二月、被災者向けの公営賃貸住宅(復興住宅)や被災後に再建したマンション、街頭で実施した。

 緊急地震速報については「知っている」が87%、「知らない」が13%。

 速報が被害軽減に「役に立つと思わない」と答えた43%に自由回答で理由を聞くと、速報から揺れが来るまで数秒—十数秒とされている点に関して「震災を経験した立場から言えば、絶対に間に合わない」「高齢者はそんなに早く動けない」「かえって慌てる」といった声が上がった。

 一方で、54%が「役に立つと思う」とし、震災時に家族がストーブをつけていたことを振り返り「速報があれば火を消せた」とした人もいた。

 知事発言で「不適切」とした人に理由を聞くと「全国の人に助けてもらったのに失礼」などと回答。「不適切と思わない」としたのは19%で「言いたいことは分かる」との答えが目立った。

 震災被害の記憶や教訓については、71%が「風化している」と答えた。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200812280138.html