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2008年12月28日(日) 09時02分

ヒーローは唯一今年のG1馬/有馬記念日刊スポーツ

<高木一成の切り札登場:有馬記念>
 スクリーンヒーローを狙う。出走メンバー中で唯一の今年のG1ウイナー。この秋の上昇度は文句なしで一番だろう。土曜日に鈴木記者が指摘したように最大の武器は勝負根性だが、器用さが要求される中山2500メートルでは、その自在性も魅力がある。
 1頭が飛ばして逃げたアルゼンチン共和国杯と、スローで流れたジャパンC。道中のペースはまったく違ったのに、どちらも自分から動いて前をとらえに行く競馬で勝利した。「道中掛からないし、動きたいときに動ける馬」(鹿戸雄師)。流れに左右されずに自分の形に持ち込めるのが強み。小回り札幌の走りからも中山替わりに不安はない。
 昨年は人気のサムソン、ウオッカなどが比較的後ろからの競馬。騎手の意識は後ろにあった。だが、今年はおそらく逃げるスカーレット目がけて、早めにゴッホがまくっていく展開。引退レースのサムソンに乗る武豊も「早めに先頭に立っても押し切れる。そういう形になればいい」と話しているし、前走ためて持ち味を出せなかったアサクサキングスも積極策を示唆する。意識は一転して前に集中。他馬が先に仕掛けるのを見て動けるスクリーンに流れは向く。スカーレットなども簡単に止まるとは思えないが、相手にはドリームジャーニーなど差し馬を多めに絡めたい。
 先週の朝日杯FSでは、同じグラスワンダー産駒のセイウンワンダーが親子制覇を達成した。今度はスクリーンヒーローが、有馬連覇(98、99年)の父親の跡を継ぐ番だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081228-00000002-nks-horse