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2008年12月28日(日) 00時46分

猫は友達か、食べ物か 中国、愛猫家が抗議活動中国新聞

 【北京27日共同】さまざまな動物を食材にすることで知られる中国広東省で、猫を食用としていることへの抗議活動が広がっている。中国の愛猫家はインターネットなどを通じて連携、「猫は友達で、食べ物ではない」との横断幕を掲げて駅前で街頭活動を行い、活発に世論に訴えている。

 背景には、生活水準の向上や食生活の変化による動物愛護意識の高まりがあるとみられる。猫の肉は広東料理の食材で、住民の一部は滋養強壮に効果があると信じている。煮込み料理に使うため冬場が旬とされ、地元紙によると、この季節には広東で一日一万匹前後が消費される。

 発端は今月上旬、江蘇省南京の駅から箱に詰められた五千匹以上の猫が広東省広州に運ばれたとの報道。これらは野良猫や飼い猫で、一匹十元(約百三十円)以上で売買され、流通ルートが確立しているという。

 報道はネット上で広まり、激怒した愛猫家二十人以上が十七日夜、広州駅前で抗議活動。北京の五十人以上の愛猫家も広東省北京事務所に抗議の申し入れを行った。小動物保護の立法を求める声もある。今月中旬にネット上で実施された世論調査では、猫を食べるのが「間違い」としたのは59%で、「間違いではない」との回答が26%。愛猫家側がやや優勢だが、全面的支持にまでは至っていない。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200812280101.html