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2008年12月28日(日) 08時04分

年末年始 ハレの日、輝くおしゃれ産経新聞

 年末年始は、神社仏閣への参拝や親類へのあいさつ、観劇など普段とは違う場所に行ったり、改まった席に出かけたりする機会が多い。クリスマスシーズンとはひと味違い、華やかながらもきちんとした印象の装いが求められるのが、この時期だ。新春にふさわしい色を取り入れた着物や、最新トレンドを抑えた上品な洋服のほか、髪形もいつもと違うアレンジに挑戦してみるなど、せっかくのハレの日だからこそ、手を抜かずにおしゃれを楽しみたい。(小川真由美)

 ≪帯で変化≫

 日本橋三越本店(東京都中央区)は、全国有数の広さを誇る約1320平方メートルのスペースに反物、帯、小物など着物の関連商品数万点を扱う。ここで扱う着物は、反物や帯を選んで仕立てる。手ごろな着物でも、生地代に別途、裏地や仕立て代など5万円以上が加わり1式計20万円以上と決して安くはないが、最近は浴衣の流行もあり、30、40代の女性客が増えているという。

 着物には格の高い順に大別して、(1)振り袖、留め袖(2)訪問着(3)付下げ(4)小紋やつむぎ−があるが、年末年始はさまざまなシーンに通用するおしゃれ着としての小紋がおすすめだ。逆に、冠婚葬祭や、授賞式など「〜式」がつく場所で小紋はだめ。

 小紋の生地の色は、淡いピンクなどパステルカラーがいいという。新春のイメージに合ううえ、顔が明るく見える効果があり、組み合わせる帯のデザインの幅が広いから便利だ。例えば、着物が薄いピンク色なら、帯の色はグリーンやアンズを合わせる。帯は、外出先で目上の人に会うなら、名古屋帯や袋帯など格調高いものを選ぶといい。

 呉服部きものサロン担当課長の石沢寿美子さんは「洋服のような流行はないが、着物1枚に帯3本をそろえれば十分おしゃれを楽しめる」とアドバイスする。

 着物を着慣れていない人は、生地に撥水(はっすい)・汚れ防止加工を施しておいたほうがいい。洋服と違い約20センチも開きのある袖口や長い丈の袖を引っかけて飲み物をこぼしたり、生地を汚したり破いたりすることがあるからだ。また、車に乗る際は、おしり→頭→足の順に体を動かすこと(降りるときは逆の順番で)。洋服と同じ感覚で頭から入ろうとすると、着付けが崩れたり、生地が破けたりと、失敗をしかねない。

 ≪ドレススタイルが旬≫

 「洋服できちんとした印象を出すには、パンツよりもスカートやワンピースなどのドレススタイルがいい」。こう指南するのは、東武百貨店池袋店(東京都豊島区)の婦人服シニアバイヤー、松沢宏さん。

 ポイントは、参拝など寒くて混雑した場所にも着ていけるスタイル。トレンドの一つは、切り替えが段々に入っているティアードスタイルのスカートやワンピースだ。切りかえの視覚効果で、すそ回りにボリュームが出て足が細く見える。上半身はニットやカットソーで薄手にまとめる。

 上着はしっかりと防寒できる着丈が長いAラインのダウンコートを合わせる。こうすると、全身をエレガントにまとめられる。

 ≪メリハリでアレンジ≫

 年賀の晴れやかさに合わせ、髪形もいつもと違ったアレンジを楽しんでみてはいかがだろう。

 ヘアサロン「TAYAインターナショナル」など全国計145店舗の美容院を経営する田谷(東京都渋谷区)が提案するのは「ボリュームとタイト」。例えば、頭のトップをふわっとさせたり、耳のすぐ後ろで髪をねじって束ねてボリューム感を出す一方で、襟足の髪の分量を少なくしたり、顔の輪郭に沿うように前髪を作ったりすることでフェースラインをシャープに見せる。服のトレンドと同様に、髪形もメリハリがあるのが今風だとか。

 TAYAインターナショナルのデザイナー、村上季依美さんは「洋服にも和服にも合いそうで少し崩した印象の髪形が最新のスタイル。アレンジ前にホットカーラーで髪につやを出しておけば、セットも楽だし、何より上品な仕上がりになる」とすすめている。

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