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2008年12月28日(日) 08時03分

金本が豪語「新井に4番取られたら引退や」サンケイスポーツ

 阪神・金本知憲外野手(40)が27日、関西テレビの「ぶったま!」に生出演し、次の4番候補に新井貴浩内野手(31)を挙げながら、禅譲は“拒否”。相応しい主砲になれ−と、アニキ流のエールを送った。また、新井は広島市内のジム「アスリート」で自主トレを行い、“もう1人の主砲”として、金本の負担を軽減することを約束した。

 50歳現役を掲げる金本にとって、『引退』はまだまだ先の話。生放送の中にその話題を振られ、考えを巡らせながら、1つの目安を口にした。

 「自分がどういう線引きをするか、まだ想像できない。(バットを)振れなくなったとか、走れなくなったとか。新井に4番を取られたとか」

 冗談めかした口調にスタジオは爆笑の渦。だが、本人はまじめな表情だった。後継者として新井を真っ先にイメージするも、自らの引き際をも意味する−。それは弟分へのエールでもあった。

 2004年から阪神の主砲。今季終了時点で連続4番出場718試合で、日本記録を更新し続ける。今季は5番不在で、後半戦は3番・新井が北京五輪出場&腰椎骨折で離脱。前後を固める打者がいない中、厳しいマークを受けながら打率.307、27本塁打、108打点。昨オフに左ひざにメスを入れながらも、その重責を全うしてきた。

 「(4番へのこだわりは)実はないです。新井にだけは(譲りたくないということ)、です」

 いつもの調子でイジリ倒したが、猛虎の4番を安心して託せる主砲になってほしい−。そう願うからこその裏返し。その証拠に『自分に代わって4番を任せられる若手選手は?』という質問に、真顔で答えた。

 「候補は新井、林ちゃん、桜井。候補はいると思うけどピンとこない。譲ってもいいけど、今は(チームが)打ててないんで。3年くらい貧打で負けている。そういうチームの4番は、ものすごく辛いんです」

 右翼を争う林、桜井の成長に期待しながらも、そう簡単に譲る気はない。年の瀬に放った鉄人のエールが、弟分たちの闘志に火をつける。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081228-00000037-sanspo-base