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2008年12月27日(土) 10時04分

中山10戦7勝ゴッホが一番強い/有馬記念日刊スポーツ

<和田美保の私に任せて:有馬記念>
 中山ならゴッホが一番強い! 和田美保「私に任せて」は、昨年の覇者マツリダゴッホに期待した。蛯名正義騎手(39)が「動く場所が分かっている」というほどの中山巧者。ジャパンC(4着)をたたいて状態は上向き。ダイワスカーレットを目標に、坂上から一気に突き抜ける。
 マツリダゴッホがグランプリ連覇を果たす。
 中山だと馬が変わったように走る。蛯名騎手が「自分で動く場所が分かっているような気がする」という3角すぎから加速するスタイル。10戦7勝、重賞は5勝と、ほぼ完ぺきに決まっている。国枝師は「気のいいタイプ。勝負どころから燃えて動いていく。そこがコース形態と合っているのだろう」と分析する。落馬したセントライト記念以外は、すべて馬券に絡んでいる。中山競馬場でゴッホが崩れるシーンは、到底考えられない。
 蛯名が「高いレベルで出来は安定している」と言うように、状態も万全だ。ここ2戦はレースで抑えるのに苦労した面が見られた。今回は距離も延びる。ジャパンC後の調整は、落ち着かせることに重点を置いた。最終追い切りはポリトラックで単走。派手さはないが、それでいい。悪い時は内にササるような面が見られるが、それも見られなかった。国枝師が「去年と同じぐらいの、すばらしい出来にもってこられた」と話すように、自信を持って送り出せる状態だ。
 6枠10番の好枠に入ったことも見逃せない。8枠13番からダイワスカーレットが逃げを主張。内めにコスモバルクや、フローテーションがいるし、アサクサキングスだって黙ってはいない。流れは前掛かりだろう。蛯名は「それらを見ながら行けばいいし、行かなければオレが行けばいいだけのこと。それより勝負どころをさばけるかどうかだろうね」と話していた。6枠10番なら、外のスカーレットを行かせて、内を見ながら進める。しかも、仕掛け所で包まれる心配もない。
 昨年のグランプリを制した時は9番人気だった。主戦自ら「CKY(超空気読めない)な感じになっちゃったな」と苦笑いしたが、あれから1年。香港のクイーンエリザベス2世Cこそ6着だったが、それ以外はすべて掲示板を確保。苦手とされた左回りのジャパンCでも、好メンバー相手に0秒2差の4着。ゴッホも一線級だということを証明した。蛯名は「力を付けているのは間違いない。ここ一連の競馬で去年の勝利がフロックでないことは証明できた」と自信を見せる。
 史上5頭目のグランプリ連覇。ゴッホにはその資格がある。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081227-00000000-nks-horse