記事登録
2008年12月27日(土) 10時04分

スカーレット37年ぶり牝馬Vだ/有馬記念日刊スポーツ

<堀内泰夫のこれだ:有馬記念>
 秋G1を盛り上げたウオッカ、ディープスカイが不在となれば、昨年の1、2着馬マツリダゴッホ、ダイワスカーレットの首位争いが濃厚だ。ともにここは早くから狙ったレースで仕上がりは万全。ただし前走からの上積みという点ではダイワスカーレットに軍配が上がり、71年(昭46)のトウメイ以来、37年ぶりの牝馬優勝の快挙に期待する。
 休み明けの天皇賞(秋)はテンションが高めでスタート直後から掛かり気味に飛ばした。しかも道中はペリエ騎乗のトーセンキャプテンに背後からプレッシャーをかけられ、ペースダウンできない厳しい展開。普通なら失速して当然のケースだが、直線では脅威の二枚腰を見せて微差2着したのだから驚く。卓越したスピードと素晴らしい勝負根性を発揮し、あらためて能力の高さを示してみせた。
 ジャパンCをパスして十分に間隔をあけて調整されたため、心配された前走のダメージはなく、むしろ秋2戦目で確実に状態は上向いている。何よりも前走時と違って落ち着きが見られるのは好材料だ。
 中山の2500メートル戦は外枠不利とされているが、逃げにはこだわらず状況次第では好位に控える競馬も可能。自在に立ち回れる器用さがあり、13番枠でもさしてハンディにはならないだろう。前で競馬ができて、直線でさらにもうひと伸びするのが同馬の強み。昨年はノーマークのマツリダゴッホにインをすくわれて敗れたが、馬体を並べて競り合う展開なら今度は負けない。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081227-00000004-nks-horse