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2008年12月27日(土) 10時03分

<Jリーグ>秋春制移行反対の署名3万超 1月協会に提出へ毎日新聞

 日本サッカー協会の犬飼基昭会長が提唱しているJリーグの「秋春制」(秋に開幕して春に終わる形式)移行をめぐり、降雪地域のサポーターの間で、移行に反対する動きが広まっている。反対署名は3万を超え、来年1月にも協会に提出される見込みだ。

 J1リーグ最終節、札幌−鹿島戦が行われた12月6日。雪が降り積もった札幌ドーム周辺で、札幌のサポーター約20人が「冬開催反対」を掲げて署名活動を行った。もともとは新潟のサポーターが11月に活動を始めたもので、同じ降雪地域という立場から賛同し、運動が広がったという。

 反対の趣旨は、▽冬場の開催では子供、高齢者、障害者らの観戦が難しい▽チームの練習が満足に出来ず、地方クラブの負担は増え、存続問題にも発展する−−というものだ。

 札幌サポーターで署名を集めた公務員の山本雄樹さん(54)は「サッカーを見ることは生活の一部。それを奪われることがないようにしたい」と話す。活動を始めた新潟サポーターで、「冬開催に反対するJリーグサポーター有志の会」代表の会社員、山田剛弘さん(34)は「雪国のクラブは一方的に不利になる。見る側の楽しみを奪うことは許されない」と訴える。署名は、雪国以外からも含め、3万6000余りが集まったという。

 秋春制は、サッカーには不向きな夏をオフにするカレンダーで、欧州では一般的なスケジュールだ。日本協会とJリーグは「将来構想委員会」でシーズン制移行の是非について討議。各クラブの社長をメンバーとする「シーズン制検討プロジェクト」も立ち上げ、意見を吸い上げている。今後の議論の行方が注目される。【江連能弘】

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